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名作達のその後、知ってますか?【E.T.、ホームアローン…4作品紹介】

80~90年代の映画の「その後」が、数十年の時を経て再び製作されている。そう気付いたのは先日、テレビ番組で『E.T.』が放映された時だった。

懐かしの名作のテレビ放映に合わせて、SNS上では『E.T.』に関する記事が挙がっていたが、その中で『E.T.』の数十年後を描いた短編が存在するという記事を見かけた。その時に、前にも似たような記事を見たことを思い出したのだ。

往年の名作。80年代の作品だけに今は観てない人も多い?

調べてみると、かつての名作映画のその後を描いた短編が何本か存在するこらしい。いずれも海外のCMなので、日本ではその存在自体を知らない人が多いのではないだろうか?(かくいう自分も知らなかった)。そこで、今回の記事では、自分が調べた「名作映画のその後を描いた短編」を4本紹介していきたい。

【ホームアローン】

まずはコメディ映画の名作『ホームアローン』から。家族旅行で家に置いてきぼりにされた少年が、空き巣強盗から様々なアイデアと仕掛けで家を守ろうと奮闘する作品だ。

お留守番という設定を活かしたユニークなアイデアと個性豊かなキャラクター達が面白く、いまだにシリーズの新作が公開されるなどその人気はとても根強い。

1990年製作/103分/アメリカ

特に『ホームアローン』、『ホームアローン2』で主役のケヴィンを演じたマコーレ・カルキンは、本作をキッカケに子役のスーパースターとして世界的人気を博した。

そんな、名作の数十年後がアメリカの動画で描かれている。『ホームアローン』で主役をつとめたマコーレ・カルキン本人(当時38歳)が成長した姿で登場し、『ホームアローン』の劇中の一連の行動と同じ行動をするという内容のCMだ。『ホームアローン』を観た人なら「あの場面!」とすぐ気づくだろう。

動画は映画と異なり、厳重に家が守られているため泥棒が家への侵入をあきらめるところで終わっている。

というのも、この動画は『グーグルアシスタント』のCMで、グーグルアシスタントに反応するデバイスでできることを通して、グーグルアシスタントの便利さと快適さを訴える内容となっているからだ。

マコーレ・カルキンの表情や仕草が当時とまんま同じで面白いが、メイキング映像を見ると当時の作品に限りなく寄せて製作されたことが分かるだろう(下記動画1分後よりメイキング映像あり)。

さらに、このCM、なんと第2弾も存在する。登場するのは『ホームアローン1,2』で空き巣強盗のハリー・ライムを演じていた名優ジョー・ペシ。

動画のなかでぺシは仲間たちと一緒にテレビでスポーツ観戦を楽しんでいるが、その時に先程のマコーレ・カルキンのCMを見かけるという一種のメタ的な内容となっている。
マコーレ・カルキンの成長っぷりにコメントするなど、当時を懐かしんでいる姿が微笑ましい(もう空き巣強盗は引退したんだろうな…)。

マコーレ・カルキンというと、カリスマ的な人気が出てからの壮絶な人生(両親の泥沼裁判、アルコール依存症等)なども話題になっていただけに、こうして元気な姿を映像で見れただけで嬉しいし、感慨深いものも感じてしまった。

【E.T.】

お次は、宇宙から飛来した宇宙人と地球人の少年達との交流を描いた映画『E.T.』。巨匠スティーヴン・スピルバーグの代表作にして、今なお愛される映画史に輝く名作だ。

先日、テレビ番組で放映された際もSNSのトレンドに挙がっていたりと、Tシャツやフィギュアのグッズ展開もされているなど、日本での認知度と人気振りも健在の本作。

1982年製作/115分/G/アメリカ

今回の動画は、映画公開時から40年後の地球が舞台となっている(公開当時は37年後)。大人になり家庭を持ったエリオットのもとに再びE.T.が現れるところから始まる。キャストも当時と同じく、ヘンリー・トーマスがエリオットを演じている。

舞台になるのは映画から40年後の世界。エリオットは2児の父親となっており、2人の子供達が夜の庭で遊んでいる所から始まる。そこに突如、E.T.が現れる。
最初はE.T.の登場に驚くが家族だったが、すぐに打ち解け子供たちはE.T.と共に遊ぶなど何とも幸せな内容となっている。

この動画は、インターネットやストリーミングサービスなどを扱うコムキャストの子会社(コムキャストはユニバーサル・ピクチャーズも傘下に持つ)がプロモーション用に制作したもの。動画内ではE.T.がタブレットに触れる姿やVRに驚く姿など現在の最新技術が反映されている。

今回の動画の中で、個人的に一番心打たれたのがこの動画。映画『E.T.』の最後でE.T.とエリオットは切ない別れをしただけに、まさか何十年後も経って、再会が見れるとは思わなかった。また映画を見返したくなったよ。

【シザーハンズ】

3本目は『シザーハンズ』。両手がハサミに改造されてるため迫害や差別に苦しむ人造人間の青年と人間の少女の切ない恋を描いた物語で、名匠ティム・バートンの初期の傑作だ。

ティム・バートン監督らしく孤独な異形の存在の苦悩する姿が描かれており、不気味さと可愛さが同居する唯一無二の世界観が魅力的。人造人間のエドワードを演じたのはジョニーデップ、ヒロインのキムを演じたのはウィノナ・ライダー。

1990年製作/105分/PG12/アメリカ

38年後を描いたこのCMでは、エドガーことシザーハンズ2世が登場するのだが、そのエドガーを演じたのが人気絶頂のティモシーシャラメ。さらにエドガーの母親を演じるのは『シザーハンズ』でヒロインのキムを演じたウィノナ・ライダーだ。

まさかのエドワードに息子がいたことも驚きだが、本動画も『シザーハンズ』と同じく、周囲に馴染めない異形の者の苦悩を描かれているなど、映画へのオマージュとリスペクトを感じる内容となっている。

本作は高級車ブランド「キャデラック」のCM。動画内ではキャデラックの自動運転機能により、運転しなくても(ハンドル等を傷付ける必要がない)大丈夫という映画に即したCMとなっているのが面白い。

とにかくティモシーシャラメ演じるエドガーのビジュアルが画になっているだけに、是非このキャストでリブート作品を作って欲しい。

【グレムリン】

最後に紹介するのは、モンスターパニック映画の『グレムリン』。クリスマス・プレゼントのペットが異常繁殖して町中が大混乱にモンスターパニック作品だ。

こちらの作品も日本では1985年公開のため、観た事が無いという人も多いだろう。だが、作品の存在を知らなくても、劇中のキャラクター「キズモ」を見たことがある人は多いのではないだろうか。

1984年製作/106分/アメリカ
「キズモ」は様々なグッズ展開がされている。

そんな『グレムリン』も2021年にその後を描いた短編動画が公開されている。動画は炭酸飲料「マウンテン・デュー・ゼロ・シュガー」のCM。ビリーを演じるのは『グレムリン』と同じくザック・ギャリガンだ。

ビリーとキズモが仲良くテレビを見ているが、キズモがテーブルの上のマウンテン・デューが気になるよう。

ビリーは注意して飲むように促すが、案の定こぼしてしまい、ギズモの背中からは分身がポコポコと生まれてしまう…短いCMだがキズモの愛くるしさとオチに思わず笑ってしまう。

『グレムリン』は、子供の時に観た映画の中でも特に好きな作品だったのでまたキズモとビリーの姿が見れたこと自体が嬉しい。ちなみにグレムリンは、配信アニメや続編の計画が出ていたりする。

配信予定の新作アニメ『Gremlins: Secrets of the Mogwai』
『グレムリン』の前日譚にあたる作品とのこと、配信日は未定。

続編に関しては、噂では脚本も既にあるらしく、後は権利関係が解決すれば製作されるとのこと。かなり時間が経っているが人気のキャラクターだけに、是非とも続編が観たいところ。

【まとめ】

今回、調べて思ったがこうした懐かしの名作を扱ったCMはここ2,3年で多く作られている。
映画でも最近は80年代・90年代オマージュを取り入れた作品がよく見かけるが、当時、子供だった層がクリエイター側になったということかもしれない。詳しい原因は不明だが、色々推察してしまう。

ということでいかがだっただろうか?
今回調べた結果、判明したのは4作品だけだったが、他にも懐かしい作品のその後を描いたCM等あれば是非ともコメント欄などで教えて欲しい。


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