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2023年1月の園藝部DAY

日時:2023年1月28日(土)
場所:東北沢駅機械棟前の三角広場(世田谷区北沢3丁目8)

まちなか園藝教室

2023年初回の園藝部DAYは新春特別企画でした。

「木のことを知ろう体験しよう」
今回は木にフォーカスしたプログラムで大きくふたつのテーマを学びました。

  • 調子の悪い木の治療をしよう

  • 園藝部「古樹屋」に寄贈された木を植樹しよう

まちなか園藝部。寒い冬晴れの朝、20名の方にご参加いただきました。

調子の悪い木の治療をしよう

今回治療をするのはこちらのロドレイアです。

なぜ調子が悪く見えるのだろう

  • 葉が黄色い

  • 枯れている枝がある

  • 根元がずん胴

いろいろなことが考えられるけれど、虫がついている様子もなく、病気でもない場合は根元を見るとよいのだそう。多くの場合は植え方に原因があるのです。根張り(ルートカラー)が見えない場合、高い確率で深く植えすぎてしまっています。

この木には、絵本などでわたしたちが見てきたはずのルートカラーがありません。

治療をはじめましょう

近くの植栽を丁寧に掘り起こして避難させます
深く植えられすぎている根元を掘り起こしてあげます。木から放射状にていねいにていねいに。本来外に出ているはずの根がなかなか見えてきません。
深く植えられているため、木は呼吸ができません。かわいそうな根は、苦しくて地表に向かって伸びます。応急処置で出てきてしまったこのような根では木の成長を支えることができず、ほどなくして木は枯れてしまうのです。
たくさん掘りましたね。土が植栽に適したものでないこともよくわかりました。土の話はとてもとても奥深いです!
はじめて見ました。ダブスコ(ダブルスコップの略)!このような道具で、木のまわりに縦穴を掘っていきます。
深さ20cmほどの穴を、8~10個あけました。土の環境を良くしてくれる微生物さんたちに来てもらって、快適に過ごしてもらえる適性の穴です。
ルートカラーを外に出して息ができるようになったので、上に向かって頑張っていた小さな根はお役御免。おつかれさま、とねぎらいながら切ってあげます。
縦穴に赤玉土、炭、ケヤキの落ち葉をミルフィーユ状に重ねていきます。肥料は必要ないんですね。微生物たちがすべて環境を作ってくれるのです。わたしたちは通気性を保ち、微生物が来られる環境を作ります。
藁をしいて固定します。杭もその場で竹を割って、手作りです!
治療を終え、目立つ枯れ枝のみを剪定しました。

ロドレイアは、春に花が咲きます。元気になってくれるとよいですね。みなさんもぜひお散歩の際には気に留めてあげてください。

植樹をしよう

根がぱんぱんに張ったモクレンを植樹しよう

ご近所から寄贈されたモクレンを、三角広場に植樹します。鉢から取り出せないほど根がパンパンに張っていたので鉢を割ることになりました。
けれど、鉢も無駄にはしませんよ。

素焼きの鉢だったので、通気性を保つ材料として底にしいて使用しました。
木がいちばん格好よく見える位置はどこだろう。みんなでぐるぐる歩き回って「表」を決めました。山に植わっているカタチを意識して、少し前のめりに傾けましたよ。
赤玉土、炭、ケヤキの落ち葉を混ぜ込んで土を埋め戻します。

水極め(みずぎめ)

植樹のときのキモなんですって。根鉢よりひとまわり大きいくらいの場所に土手を作り、水をじゃぶじゃぶ敷きこみます。土と水と空気をかきまぜ、もとの土と根鉢の土を活着させるのです。
この作業により、根は安心して放射状に育っていけます。

じゃぶじゃぶ泥沼を作っているかのようでした。

固定しよう

樹勢回復の部で、「深植え」の罪深さを学んだわたしたちは、ルートカラーを出して浅めに植えます。根が定着するまでの間、支柱で支えてあげましょう。

角度や、竹を切る位置など、こだわりがたくさんです。
職人技の男結びです。

ぶじ三角広場にモクレンが仲間入りしました。こちらも3月ごろに花が咲きます。


園藝部に参加しよう

園藝部の活動はインスタグラム でご覧いただけます。

https://www.instagram.com/shimokita_engei/

季節に合わせた様々なワークショップやイベントを開催しています。ぜひ気軽に遊びに来てくださいね。

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