見出し画像

コロナ禍に適した30分ポモドーロアンサンブル

コロナの勢いが治らない毎日ですが、地域や団体によっては、感染症対策に取り組まれてオフラインの合唱練習を開始しているところもあるのではないでしょうか。
合唱ガイドラインによると「30分に1回休憩」とのことで、今までの練習方法との不一致に戸惑う団体も少なからずいるかと思います。
今回は、そんなコロナ禍に適した30分アンサンブル法をご紹介。

合唱ガイドライン「30分に1回休憩」

合唱活動における新型コロナウイルス感染症拡大防止のガイドライン

合唱ガイドラインによると以下とのこと。

「常時換気のできない場合は、30分に1回、5分以上の休憩をとり、換気を行う」

通常、私の知る限りでは合唱練習は1時間(長いところだと2時間)に1回休憩を取るサイクルでアンサンブルをしていることが多いと思います。そんな団体からすると「30分に1回休憩なんて練習にならんよー、、」って思うかもしれません。でもそれって本当でしょうか??

ポモドーロアンサンブル

私が関わっているカンサォン・ノーヴァという合唱団体では、コロナ前から30分1サイクル(25分練習+5分休憩)というスタイルの練習を取り組んでいます。
やり方は下記のような感じです。

①練習計画を流す

練習前に以下のように練習計画を流します。ちょうど会議のアジェンダのようなものです。下記のスケジュールにさらに詳細な練習の内容を書き込んだりします。
ちなみにうちの団体は音楽作りはみんなで行うという思想なので、この日は「指揮者」ではなく「ファシリテーター」という役割を私は担っています。

日時:2020/02/09 13:00-18:00
場所:今津公民館 和室
支部:関西
参加者:中島、村健、池端、西脇、岸本、増田、田村、廣瀬(15:00-)、柳沼
ファシリテーター:下薗
書記:村健
内容:
13:00-13:30 発声
13:30-13:35 休憩
13:35-14:05 くちびる、yagibushi、Beautiful、旅立ち
14:05-14:10 休憩
14:10-14:40 A farewell gift、Benedicamus
14:40-14:45 休憩
14:45-15:15 Ave Maria
15:15-15:20 休憩
15:20-15:50 Pseudo Yoik、海を見ていた午後
15:50-15:55 休憩
15:55-16:25 中央フリーウェイ
16:25-16:30 休憩
16:30-17:00 ルージュの伝言、生まれた街で
17:00-17:05 休憩
17:05-17:35 ひこうき雲
17:35-17:40 休憩
17:40-18:10 八丈島通し

②タイマーで測りながら練習

30分(練習25分+休憩5分)をタイマーで測って、練習が途中であっても切り上げます。だらだらやるのは良くないので、間に合わないものは潔く諦めます。

③練習の反省や議事録を共有

練習中に書記担当は携帯ぽちぽちしながらメモを取ります。
練習が終わると以下のようにメモをまとめて団員に共有します。

日時:2020/02/09 13:00-18:00
場所:今津公民館 和室
支部:関西
参加者:中島、村健、池端、西脇、岸本、増田、田村、廣瀬(16:00-)、柳沼、本間、恵谷さん(15:00-)
ピアノ:小鳥先生
ファシリテーター:下薗
書記:村健
内容:
13:00-13:30 発声
・横隔膜(ハラミ)を下げてブレス
圧力をキープしながら吐いていく(すぐ萎まない)
・tiでスタッカート→入りの音がブレないように
・同音でミメマモム→口形が変化しても響きを保つ
・二度の練習(短二度、長二度)
13:35-14:05 くちびる、yagibushi、Beautiful
【くちびる】
・127小節からのaccel.遅れないように
・70小節の和音決める
【YAGIBUSHI】
・62小節からの音確認
【Beautiful】
・ベースを中心に要音確認
14:10-14:40 A farewell gift、Benedicamus
【farewell】
・停滞しない gift
【Benedicamus】
・コンクールよりもねちっこいテンポ感
・深め&ちょい暗めの音色を意識する
・15小節からは気持ち明るめで、benedi「ca」musに重心を持って。
・スラー=legato+フレーズ感
・legato=母音+音程
・長く伸びる音符→動く直前に少しcresc.を伴うように
14:45-15:15 Ave Maria
・言葉で歌う&言葉の意味を考える
・3番→人間は生まれた瞬間から罪を背負う
・女声合唱→アルト息漏れしない(笑顔では乗り切れない)
15:20-15:50 Pseudo Yoik、海を見ていた午後
【ヨイク】
・ヌンヌーネンネー→神様を見つめる
・ヤンナー→賛美する/呼びかける ※3回目が一番盛り上がる
・ノウノコノコ→jawharpする
・hainan→バラバラに動く
・ロエラ→母音の変化を見せる
・テナー系71小節のヌンヌーネンネー揃える
15:55-16:25 中央フリーウェイ
・各パートとピアノの噛み合わせを感じる
・夜空に続「く」最後まで衰退しない
・fpはエコに(最初からcresc.し過ぎない)
・まちのひ「がぁ!!!!!」ってならない
・子音が遅れない
・「中央フリーウェイ」のオクターブ揃える(木下牧子)
16:30-17:00 ルージュの伝言、生まれた街で
【伝言】
・始めの音量幅を段階的に上げる(特に後半の幅を大きめに)
・アクセントやスタッカートを守る
・テナー系52小節は少しcresc.する
・バリトン57小節は悪戯っぽく
17:05-17:35 ひこうき雲
・ラストの和音確認
・トップは61小節からa tempoに戻す
17:40-18:10 八丈島通し
・ピアノとのタイミングを合わせる&省エネを意識する
ボーナストラック「キヅク」

ポモドーロアンサンブルのメリット

ポモドーロアンサンブルには以下のようなメリットがあります。

・今何の練習をやっているか明確で、全員の集中が途切れない
・時間意識を持ちながら練習を行うので、ダラダラしない
・休憩をこまめに取るので、声に負担がかかりづらい


まとめ

今のコロナ禍にあった30分サイクルで行えるポモドーロアンサンブルをご紹介。30分でできるというだけでなく、集中して練習に取り組めるメリットも大きいので、是非試してみてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?