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京都に夏が戻ってきた祇園祭2022

3年ぶりに山鉾巡行が行われた祇園祭。
祇園囃子が町なかに流れると今年も京都に夏がきたという感覚を抱くのが当たり前でしたが、コロナ禍で2020,2021年とも神事のみとなり、夏がきても、山鉾巡行の日の午前に普通に車が行き来している四条通に違和感を覚えたものです。
今年は通常通りの開催になり、吉符入りから山鉾建て、祇園囃子の音が町に鳴り、山鉾巡行で疫病退散、国家安寧をお祈りしました。久しぶりに都大路に山鉾が巡り、私も沿道から見守りました。そして夕方の神幸祭も復活。山鉾巡行(前祭)で祓い清められた後、中御座・東御座・西御座の三基の神輿が八坂神社から御旅所に向かい、後祭のあとの還幸祭で神輿は御旅所から八坂神社に戻ります。実はこの御神輿が祇園祭のメインなのです。

 毎年、長刀鉾ではお稚児さんが選ばれるわけですが、3年ぶりに選ばれたという事もあり、今まで選ばれてきた稚児さんとはまた違った緊張感がありました。無事、大役を果たし、KBS京都中継では稚児を務めた親御さんのインタビューがあり、私も親の立場からグッとくるものがありました。お稚児さんは祭りの期間中は神の子なので、女人禁制。これは鉾も同様です。お祭りの間は母親でもお稚児さんには触れられません。伝統を通じて子の成長を感じられるのも京都の良さです。

 祇園祭はこれで終わりではありません。後祭の山鉾巡行では三条室町にある鷹山が196年ぶりに復活。この鷹山、応仁の乱以前からあったと言われている大変歴史のある山です。時間があればテレビ等でも是非ご覧いただければと思います。

 京都に夏が戻ってきた感無量です。来月には五山の送り火も完全な形で復活。肌感覚で季節を感じてこそ京都です。

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