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すばる舎連載ボツ原稿

すばる舎に転職した編集者の方から声をかけて頂き、「でっち上げの情報やグラフと論理が破綻しているロジックを使ってお悩み相談を解決する」という誰得な連載をやらせていただいている。

しかし、第一回目から後先考えずに変化球を投げまくってたせいか、わずか三回目で真横に暴投してしまったようで担当から華麗なるボツを頂戴することとなった。

個人のマガジンのほうにはあげて良いようなので、供養のためこちらに全文掲載したいと思う。

【ボツ原稿】 魅力的な「少女の夢」を設定しよう

Q.
少女が夢を叶えるミュージカルの脚本を書いているのですが、親子と30代女性の心に突き刺さるぶっとんだストーリー設定のアイデアをいただけたら嬉しいです。

(Mさん、45歳、某媒体編集長、男性)

脚本の軸となるのは主人公である「少女の夢」です。

この夢はミュージカルを見るお客さんにとって「魅力的」かつ「共感できる」ものを設定しなければなりません。

そして夢の形式として、平凡な夢よりも壮大さを感じさせられる夢であるほうが物語として盛り上がるのは明白です。主人公にとって達成困難なものではあるけれど、それでも諦めきれずに追いかけてしまう、そんな「魅力的な夢」であることが条件になってきます。

ターゲットは「親子」と「30代女性」とハッキリ設定されているようなので、この層が少女の夢に魅力を感じ、夢を掴む理由や過程に共感を覚えてもらう必要があります。

様々な苦難を乗り越える描写は、夢の達成するシーンを盛りあげる上で重要なスパイスになってきます。見ている人は、夢のために苦難を乗り越える主人公の姿に自分を重ね合わせ「共感」することで物語に没頭していきます。

さらにそこに「歌って踊る」というミュージカルの特性を組み込んだ場合、導き出される「少女の夢」、そして「物語の形」は以下の一点に絞られます。

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