《詩》飲酒歩行
こんな夜には
酒を呑もうぜ。
気分よく、酔えるやつをさあ。
酒は呑め呑め、呑むならば。
酒は呑んでも、呑まれるな。
色んな酒があるけれど、
何も、お高級品でなくてもいいんだ。
酔って楽しくなれればさあ。
色んな事があったけど、
何も、綺麗事ばかりとは言えないんだ。
こんな風になってればさあ。
もう一杯、あと一杯。
結構呑んだか、暑くなってきやがった。
少し外を歩くとするか。
夜の風ってえのは何でこんな俺にも優しいんだろうな。
俺が毎夜のように酒を煽ってること知ってやがるのか。
ご親切なこったよ。
それでも俺は身の程をわきまえてる。
背を丸めて、卑屈になって、歩くんだ。
俺は、本当はすごいのにな。
ふらり、ふらりとゆっくり歩く。
誰にも会いませんように。
明日になったらみんなが俺を忘れてますように。
蓋の開いたマンホールを避けて歩く。
おっと、ここは地獄か。
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