介護施設での、夜間のおむつ外しについての考察①

 介護施設でよくある居住者による、オムツはずし。「オムツはずし」とはオムツやリハビリパンツを居住者自身が脱いでしまうこと。そして自ら履き直すことができない状況のこととする。
 排泄により汚れた衣服やオムツは、そのまま履いていると気持ちが悪いので、本能的に脱ぎ捨てる。本能的に気持ちが悪いので、汚れたものを脱ぎ、その場に置いておいたりどこかにしまうことはできる。しかし、その後、身体的な事情や認知機能の低下等により、清潔なものに交換するという行為に繋がらない。これが「オムツはずし」が起こる状況①。 
 「オムツはずし」が起きたあとの状況を想像してほしい。まず、居住者の身体をきれいにして、清潔なものを身に着けて頂く。そしてシーツや床など周りに汚染があれば取り替えたり、清掃する。つまり「オムツはずし」がなかった場合の通常業務に+αができてしまう。介護者に余裕がないと、つい感情的になったりしてしまう。
 他人事だと思うかもしれないが、実際、家庭でも施設でも介護に従事することがあるかもしれない。その際、対象者の心理や状況を考察し、理解しておくと、介護する我々も理性的に対応しやすくなる。そのために別の状況の「オムツ外し」についても考察していく。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?