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【開催レポート】第13回市民ゼロポイントブックトーク※当日レジュメあり

第13回市民ゼロポイントブックトーク

開催日:2022年6月19日(日) 於:松本市中央公民館
紹介した本:銭本隆行著『デンマーク流「幸せの国」のつくりかたー世界でいちばん住みやすい国に学ぶ101のヒント』(明石書店、2012年)
紹介者:松本さん(本の紹介)
    加藤さん(デンマーク滞在経験のお話)
参加者:11人

当日のレジュメはこちら↓

企画概要のわかるチラシはこちら↓

開催レポート

今回のブックトーク会は、松本さんによる銭本隆行著『デンマーク流「幸せの国」のつくりかた』の紹介と加藤さんによるホームステイ体験のお話でした。

当日は松本さんによる本の的確な要約と熱いメッセージを送っていただいた後、加藤静江さんからは環境、働き方、格差、福祉(精神病院の地域化など)など多岐にわたる鋭い観察が光る報告をしていただきました。印象に残ったのは合理的で堅実な暮らしで、それを象徴するのがデンマーク産のポテトと豚肉のソテーがほとんどという食生活だと思いました。また暮らしやすいという賛美に終わらず非行などの問題を指摘され、よりリアルなデンマーク像が浮かんできました。

参加者とのやりとりから:

エネルギーは自給できSDGsも進んでいるが、他国との安全保障のためにあえて取り引きをしている。

資格社会で転職しやすいが、アメリカ的な独創的な個人によるイノベーションが起こりにくい。

格差が少なく、経済成長を維持できるのは、労働組合がしっかり交渉するとともに、経営者に協力すべきは協力するからだ。

清掃員でも月13万の年金がもらえる。

公務員が仕切っているのではなく、国民が主役で国を動かしている。
その前提には民主主義の教育を子どもの頃からして、何事も話し合うことがある。

ソーシャルワーカーは、ただ行政の仕事をするのではなく、専門職としてキチンと提言もする。

最近では移民が多くデンマーク語が必修になり、排外主義もある。だが、それは福祉国家を守るためという理由から起こっている。日本では移民を排斥し、さらに貧者を非難している。

今後も発表者が運営委員に偏ることなく、いいと思った本や問題提起したいことを発表しやすい運営を心がけたいと思います。
皆さん、どうか「拙い」などと思わずに、言いたいこと、感動したことをどんどん発表いただければと幸いです。そして、それがデンマークのデモクラシーから学ぶべきことかもしれません。
今回は、運営委員以外の初報告でしたが、じつに具体的で分かりやすく、また示唆に富んだ内容でした。

(能勢)


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