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ロウソク山からはじめまして
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暗く広がる夜の草原も、月が輝く夜には明るく輝くものだけど、星がまたたく夜には、かえって暗く感じてしまいます。
遠くにうっすらと見える丘陵の影ばかりを眺めて歩き続けるよりは、
焚火でもして一晩をやり過ごした方が賢明ですね。
さっきまでは暗く沈んで見えた世界でも、
ひとたび灯りをともすと、意外にも色鮮やかな世界が広がっていたりするものですから。
それでもやはりその二つは同じ一つの世界なのです。
はじめまして。
ロウソク山に住む妖精たちの旅の物語を描いている「しみ」です。
1枚の作品で完結するような絵本を主に描いています。
同じ一つの世界を断片的に描いているので、描けば描くほどロウソク山の世界が鮮明になっていくというような、そんな描き方をしています。
私たちの現実の生活もそのようになっていると思っています。
私自身、ストーリー性をもって生きているわけではなく、
日々、異なった出来事に対処しながら生きていますが、
それでもやはり私自身の人生ですので、そこにはなにかしらの一貫性が生まれます。
そういうわけで、ロウソク山の物語は、私がこの世を去るまでに描いたもの、その全てをもってようやく完結するようなものです。
白い生き物は、ロウソク山全体のバランスを保つべく働いている妖精です。
名前はありませんので、「妖精」と呼んでいます。
赤い生き物は「赤ひょうたん」です。
ウリ科の植物の妖精です。
夕方になるとロウソク山に灯りをともしてまわる役割を持っています。
他にもたくさんの妖精たちがいますが、そちらは追々紹介していきます。
まずはご挨拶まで。
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