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BABA嵐~ババ抜きの攻略法~

先日12年にわたって放送された人気番組『vs嵐』が幕を閉じ、ついに明日から後継番組とも言える『vs魂』が始まる。
『vs嵐』の中の人気コーナーの一つに、様々なゲストとババ抜きをするというだけの『BABA嵐』があった。説明だけ聞くと一見地味だと思ってしまうが、実はその裏には様々な戦略が隠れている。

番組は終わってしまったが、今回は多くの人が考えたことのないBABA嵐、ないしはババ抜きについての攻略法を考察してみたいと思う。

1.ババ抜き・BABA嵐とは?

かなり有名なトランプゲームではあるが、知らない人のためにいま一度ルールをおさらいしよう。知っている方は読み飛ばしてください。

ババ抜きではトランプの数字カード52枚とジョーカー(ババ)1枚を用意して遊ぶ。
①全員に枚数が均等になるようカードを配り、配られた人は同じ数字が2枚揃えば捨てられる
②円を描くように隣の人のカードを1枚引いていき、同じ数字が2枚揃えば先程と同様に捨てられる
③自分の手札が全てなくなったら勝利
④最後までジョーカーを持っている人が敗北
という非常にシンプルなゲームである。

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上記に加えて『BABA嵐』ではシャッフルタイムというルールが存在する。
詳しくは後述するが、このルールによってババ抜きのマンネリ化が防がれて計23回も開催される定番ゲームとなった。

2.ババ抜きのコツ

ババ抜きは偶然性の高いゲームと思われていますが、コツさえ知っていれば勝率を大きく上げられます。
このコツについて、論理的観点と心理的観点から述べたいと思います。

①論理的観点
まずババ抜きには勝つ確率が最大4倍まで跳ね上がる大きなコツが存在します。それは自分が引く時に手札が偶数枚となるようにゲームを始めることだ。
実際に最終局面を考えてみよう。ババ抜きでは勝つパターンが2通りある。自分の手札が1枚だけの時に相手の手札を引いて揃えるパターンと、自分の手札が2枚の時に相手の手札を引いて揃えて手元に残った最後の1枚を次の人に引かせるパターンである。


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前者において自分が持っている数字と同じカードが場に1枚しかない場合、上がれる確率は1/(他の人の手札の合計枚数)です。
しかし、後者において自分が前者の時に持っていなかったもう1枚の数字と同じカードは場に最大3枚あるので、上がれる確率は4/(他の人の手札の合計枚数)と4倍に跳ね上がります。
いかに自分が引く時に手札が偶数枚となるようにゲームを始めることが大事かが分かったと思います。
つまり、そのような局面を作るために、自分の最初の手札が奇数枚の時は自分が引かれて始めるようにし、偶数枚の時は自分が引いて始めるようにすることがポイントです。

②心理的観点
番組内でも述べられていたが、人間は一番利き手側にあるカードを引きやすいらしいです。
実際にそのような傾向があるのか、今回の番組内で判別できた全施行185回分で検証してみました。

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表を見てみると、2枚・3枚の時はほとんど左右差がありませんでした。しかし4枚以上と枚数が多くなっていくにつれて、利き手側である右側を引く確率が高くなっていくのが分かります。
恐らくこれは、枚数が少ない時は駆け引きを伴うことが多いので確率は収束していくが、枚数が多い時は無意識に引いていくことが多いので自然と右側を引いてしまう確率が上がっていくと思われます。
つまり、序・中盤ではジョーカーを相手から見て右側(自分からみて左側)に置くと引かれる確率が上がります。

3.シャッフルタイム

これはジョーカーを持つプレイヤーがゲーム中一人一回だけ発動できる『vs嵐』独自のルールであり、足元のボタンを踏むとシャッフルタイムとなりサイコロが落下してきます。そのサイコロの出た目の通りに手札を交換しなければなりません。
しかし、最後の二人になると発動禁止という制約もあります。

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実はシャッフルタイムを発動するタイミングには非常に戦略性を伴います。
ポイントはジョーカーを持っている人しかシャッフルタイムを発動できないということです。つまり、自分がジョーカーを持っている時にどのタイミングでシャッフルタイムを発動すべきかだけを考えればよいということです。

一番に考慮しなければいけないことは、現在の自分の手札が偶数枚か奇数枚かということです。前述のとおり、確率が4倍も変わってしまうので自分が引くタイミングで偶数枚になっている時は発動すべきではありません

他に考慮しなければいけないことは、残り人数です。
例えば、残り人数が自分を含めて3人の時は、自分と自分が交換した相手の二人分の手札を把握できるので、結果的に全員がジョーカーの場所を把握できてしまいます。しかし、4人以上になると理論的には把握できません。(表情で分かることがありますが・・・)
また、すでに何回シャッフルタイムが発動されたかということも重要です。数人が連続でシャッフルタイムを発動して最終的に自分の手元にジョーカーが戻ってくる場面は多く見受けられました。
以上を踏まえると、周りが既に使ってしまい、かつ人数が少なった時にシャッフルタイムを発動した方が場を掌握できて有利に試合を進められる可能性が高まります。

4.総括

非常に戦略の詰まったゲームであった『BABA嵐』。
後継番組の『vs魂』では行われるゲームも一新されるということですが、同じような戦略性の高いゲームが出てくることを期待しています。

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