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個展「ちいさなよるに」ごあんない

お久しぶりです、しまざきです。
今回は3/18から始まる個展についてそろそろと考えていることなど書き置きしておこうかなと思います。

前回の個展が2019年だったので今回実に4年ぶりということになります。

そうそう。こんなビジュアルでしたね。
このときの個展は印刷物の強みが大量生産出来ることならばポスター自体を展示してしまおう。それをそのまま気軽に家に持って帰ってもらおうというのが目的でした。コロナ自粛がはじまる少し前で、多くの方々に足を運んでいただけたのが思い出深いです。そこから未曾有の事態となり、ならしばらく個展は控えようとなっていたのがここ数年の出来事だったかなと思います。

今回の展示は何を目的としているのか。
僕の個人的な考え方として仕事を依頼されて絵を制作するのがイラストレーター、自分の表現したいものを描いて発表するひとをイラスト作家と分けています。ここに文面以上の意図はありません。そして僕はあくまでイラストレーターとして自分の作品を取り扱っていきたいと考えています。

この考え方からすると前回の個展はかなり後者のイラスト作家としてのスタンスが強かったように思います。逆に2020年から続けていた三人展は前者のスタンスが強いですね。

ただ、どちらの展示にも感じていたこととして、SNSに投稿した絵をアーカイブ的に展示することの閉塞感とでも言うような何か。オチが見えている映画を観ているような…。

回りくどいことを書きましたが、今回の作品展では8点の新作を制作しました。これらはひとつのテーマに沿った連作です。連続していて、順番があります。ネット上でこういった連続性のあるものをしっかり見てもらおうとするとこれがなかなか難しい。おまけに今回は"なるべく多くの人に見てもらえるように工夫したもの"ではなく"生活の中に入っていける絵"がテーマになっているのでなおさらです。平たく言うとバズりません。わはは。
なので個展という実際の会場に来てもらって、絵と半ば強制的に向き合ってもらおうと画策したわけです。そして気に入ったらぜひ家に持って帰って貰いたい。生活の中に今回の絵を溶け込ませてもらいたい。

つまりイラストレーターとして"生活に馴染む絵"というオーダーを課された場合を想定した作品群となっているわけです。なので最初からキャンバスに印刷する想定で構成も考えています。

また今回の作品群は会期が終了したあともSNSに投稿などはしない予定です。実際に足を運んでくれた人にだけ見てもらえたらそれでいいかなと。そういった特別感があっても面白いのではないかと思うのです。
その日見たものはそこでしか見られなくて、そこでしか買うことが出来なくて、そこで買ったからこそ家に飾ることができる。そんなイラストの楽しみ方も贅沢で素敵じゃないかと思います。そんな提案をしたい。
(物販は余ったらデザフェスとかで売ります。売れてくれ…)

会期中はずっと在廊している予定です。今回の絵を見てどう思ったか、ぜひゆっくりお話を聞かせてください。
それでは会場で。

ちなみに最近在廊しているときにポートフォリオなどを持参したら見てもらえるかと問い合わせをいただくことがあるのですが全然構いません。暇そうにしてたら話しかけてください。アドバイスは苦手ですががんばります。

ご支援頂いたお金は新しいグッズの制作や遠方のイベントへの遠征、取材旅行の費用などに充てさせていただきます。あと単純にモチベーションがものすごくあがります。