眉それぞれ

近頃はくっきりと眉の濃いメイクが流行っているのか、やや太めの、黒々とした眉の女性を見ることが多い。

平安時代から続く、いわゆる引き眉は、自眉を全剃りにして、おでこの位置に墨で眉を描き、塗り、丸状もしくは半弓状にする、という奇天烈なものだった。昔から女性は眉メイクに凝っていたのである。それ以降も、欧米的眉やバブル的眉など、その時代の流行眉を辿りつつ、眉メイク=顔立ちの基本、の風潮は現在も根強い。思春期の娘が眉を整えだしたら、それは立派な大人女性への第一歩と言っても過言では無い。何にせよ、素晴らしいことだと思う。

しかし自分は、濃い眉の女性が可愛いとはどうも思えない。むしろ眉は薄い方が、色気があって可愛いのではないだろうか。勿論、顔のタイプはそれぞれのため、眉のタイプも十人十色だろう。にしても、欧米の影響か韓国の影響か知らんが、濃い眉の女性ばかりになられたら、こちらとしては困る。萎む。

太眉、細眉、濃眉、薄眉、と大まかに4種類あるとして、まず太濃眉、これはどうにも田舎臭くて、小顔美人で無ければ成立しない。また、細眉は、濃い薄いに関わらず、威圧的な印象になり、蹴飛ばされそうで怖い。となると、太薄眉が一番良いのではないだろうか。柔らかい印象になり、艶めかしさもある。

眉無しは恐怖なので、やはり、太めの薄い眉に限る。茶髪で、眉も茶色の人がいるが、あれはあれで良い。ともかく眉に関しては、太めの、薄めにするべきである。それ以外にも、下がり眉や上がり眉というものもあるらしい。下がり眉にすると、小動物的な可愛らしさが出るというが、悲しそうに見えるのでやめた方が良い。逆に上がり眉も、怒っているように見えるので、あくまで形は山並みに整えた方が良い。激烈な不細工顔面を持つ女性に関しては、眉がいくら太かろうと薄かろうと、印象は大して変わらず、どうにもならないので、潔く諦めて整形した方が良い。

自分の眉は、放っておくと左右繋がるほどに激太濃黒眉である。たまに剃る。

何もいりません。舞台に来てください。