空虚の穴

「もう11月か」と昨日から何遍も言っている。今年のスピードは異様に速い気がする。年明けて、春になり、夏の猛暑があって、肌寒くなり、もう年末。特に何もしていないのに、駆け抜けるように時が流れた。このまま何もせず、老衰していくのかな、と思う。ぶたじゃん。サイテーじゃん。

30歳になっても、何も変わらず、悲惨なままで、現実に目を背けながら、笑って、怒って、ちんちんを触っている。大人というものが、いかにマヌケで、阿呆で、ちっぽけなものか、それが分かってからというもの、生きること自体は随分楽にはなったが、ふらつく目線の先にはいつでも空虚な穴がぽっかりと空いていて、誰に何を言われても、曖昧に返事をしてしまう。夜になると、そろそろムラムラしますか、と義務のように自慰をして、眠っている。そういう人間のことを、阿呆という。自分はそうした阿呆を愛している。そしてこれからも、阿呆について思考し、追求していくことだろう。

何もいりません。舞台に来てください。