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5才になるまえに

長女が5才になってしまう前に、この5年間を記録しておかないといけない。彼女の人生の一番の目撃者として。

わたしの母は、5才のときに実母を、中学3年生の高校受験の一週間前に実父を病気で亡くした。母は実母の死後、実父の再婚相手(わたしの祖母)に、その後生まれるわたしの叔父と叔母とともに育てられた。互いの存在をとても大切にしあっている母と祖母の姿は、人間は血縁だけではないと思わせる。

わたしは、いまのところ実に健康体。長女と別れる予定はもちろんない。でも、近ごろの彼女をみていると思う。小学校入学前後ごろと当初想定していた、彼女とのフィジカルな別れが日に日に近づいていると。

0才の次女は、母親であるわたしにとてもフィジカルに依存している。おむつがえ、着がえ、授乳、食事、睡眠、抱っこ。そして、彼女自身からわたしを抱きしめてくれること。

この5年間を忘れてしまう前に。長女とわたしのフィジカルな営みが、実に美しかったことを。しんどかった記憶ではなく。美しさでその瓶に蓋をして、上書き保存したい。

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