見出し画像

「虹が二重に見えるのはどうして?」 #子ども科学電話相談 4月21日ピックアップ

夏と冬に好評なNHKラジオ番組『子ども科学電話相談』が毎週日曜日にレギュラー放送となりました。

このnoteでは、毎週ひとつの質問を取り上げ、ちょっとだけ深く掘り下げます。というわけで本日にピックアップはこちら。

僕は知らなかったのですが、副虹は色の順番が逆になるらしいです。Twitterのリプライでいただいたものを見ると、確かに逆です。Twitter有能。

光の波長によって水滴内の屈折角度が違う

そもそも、なぜ虹が見えるのでしょうか。

虹はよく、夕暮れに東の空に現れるように、常に太陽と反対側に見えます。空気中にある水滴の中で光が屈折して反射したものを見ているのですが、このとき波長(≒色)によって屈折する角度が違います。赤は屈折角度が緩く、紫は鋭くなります。それではイラスト下手くそ選手権をご覧ください。

最終的に、入ってくる太陽の光に対して、赤の光は角度が42.4°、紫の光は40.7°曲がって出てきます。

実際に虹(ここでは主虹)が見えているとき、見る人の立場からすると、少し高めにある水滴から反射して42.4°から入ってくる光が赤く、40.7°から入ってくる光が紫になります。なので、上のほうが赤く、下のほうが紫になります。

高い位置にある水滴内で2回反射して見えるのが副虹

問題は副虹です。副虹が見えているとき、実は水滴の中で2回反射していることが条件になります。

2回反射する分、角度も変わります。入ってくる太陽の光に対して、赤の光は角度が50.4°、紫の光は53.4°曲がって出てきます。さっきの1回反射では、赤は42.4°、紫は40.7°だったのに対して、2回反射すると数字の大きさが逆になります。2回反射では、紫のほうが高く見えます。

実際に見る人の立場になると、次のようになります。

2回反射では赤も紫も角度が急になるため、副虹は主虹よりも高い角度(位置)で見えます。そして色の順番が逆になる、というわけです。また、2回反射する分、明るさが弱くなるので主虹より暗いようです。

今度虹が見えたときは、気合いを入れて副虹も見ようと思います🌈←絵文字の虹は主虹ですね。

おすすめ図書

* * *

noteユーザーでなくてもハートマーク(スキ)を押すことができます。応援よろしくお願いいたします。

参考資料


ここまで読んでいただきありがとうございました。サイエンスの話題をこれからも提供していきます。いただいたサポートは、よりよい記事を書くために欠かせないオヤツに使わせていただきます🍰