
スプーン1杯の女性ホルモンに振り回される、熟女の哀しみ
作家になる前、あたしはシステムエンジニア(SE)をやっていた。正確には、作家になってからも時々副業的に仕事を請けることもあるので、元ではなく(一応)現役だ。
男女差のないIT業界はとても居心地がよく、大好きなパソコンに一日中向かっていられる仕事は、時間を忘れて没頭できた。体を壊すまでは「一生この仕事で食べていこう」と思っていた。
しかし2年目のある日、徹夜続きのプロジェクトが終わった直後からあたしの体に異変が起きた。実はデスマーチ時から体温調節が狂ったりしていたのだが、納品までは気づかないフリをしていた。
めまいと頭痛で出社できなくなり、ようやくあたしは婦人科の門を叩いた。
「なぜ内科じゃなくて婦人科?」
傍目にはわからない、なんなら症状がないことが一番厄介という症状すら、あたしは見て見ぬフリをしてしまっていたのだ。
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