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婚活サイトで遭遇した「○○」な男

およそ1年間のネット婚活において、メッセージのやりとりをした男性は100名以上いた。
実際に会ったのは23名。つまり、残りの8割はメッセージから会うところまで進展しないうちに終了(もしくはブロック)したわけだ。

私自身は、婚活サイト上で出会った(メッセージをもらった)男性のうち2割とデートしたが、果たしてそれは(アラフィフ熟女として)多いのか少ないのか、さっぱり判断できない(ちなみに同年代の男性はもっと確率が低いらしい)。

リサーチで得た限りのデータなので母数は少ないが、アラサー男子(しかもイケ面の実業家)になると「半数は会った」ヤツもいるから、やはり「最多ボリュームゾーン(30代)」かつ「顔がいい」「金がある」ヤツが有利なのは明らかだ。女性の場合は「金がある」を「誰にでも優しい」あたりに置き換えるのが正解か。

アカン奴半数、微妙な奴1割、ヤバそうな奴2割、「会ってもいい」レベル2割。

婚活サイトにおいて出会ってからデートまでこぎつける割合は、個人差が激しすぎて標準偏差すら測れない。そもそも20代や30代と40代以上は違いすぎるし、同じ年代でもイケ面や美人と残念な顔面(!)では比較にならない。

元が微妙ならばなおのこと、写真映りひとつでメッセージの量は変わる。ピンボケ写真がいろんな意味で不利なのは、前回書いた通りだ。

そんな中、写真の第一印象が合格ラインで、プロフィール的にもアカン項目がない男性からメッセージが来れば、期待してしまうのは当然だ。

「会ってみてもいいかな」な男性からのメッセージには、嬉々として返事をした。メッセージのラリーに知恵を絞るより素直な心のまま接するよう心がけ、リアルで会えることを祈っていた。しかし2往復目から話題があらぬ方向へ行ってしまうなど、会わずに連絡を絶った人も数名いた。

実は、メッセージをくれた男性のうち「絶対コイツは婚活目的じゃねーな」という雰囲気の人は相当数いた。ヤリモクじゃないにしても「婚活より恋活なんだろうな」という男性は多かった。

逆に、メッセージは誠実そうだがプロフィールを見たら「こりゃアカン」とガッカリするような男性も相当数いた。
結婚は、相手がいなければ成立しない。しかし選ぶだけでなく「選ばれる」ことをわかっていない男性は多い。
彼らは、そのプロフィールで選ばれると思い込んでいるのか。だとしたら、己を知らなすぎる。

アカン男性に対しては、アドバイスしたくてウズウズした。だけど、求められていない相手へのアドバイスは「余計なお世話」でしかないので自粛した(アドバイス料がもらえるわけでもないし)。

+ + +

以下に挙げるのは、私が婚活サイトにおいて遭遇した「微妙な奴」以上「ヤバイ奴」未満と判断した男性のタイプだ。

メンヘラや結婚詐欺など確実にヤバイ奴(前回参照)を除外したのは、そもそもメッセージをもらっても即ブロックだから。
今回のは、一応(社交辞令として)返事をする程度には認めたものの、その後「ダメだこりゃ」と、故・いかりや長介ばりに下唇をびろーんとしてしまったケースを羅列している。

あくまで個人の感想ではあるが、おそらく一般女子も似たような受け止め方をすると思うので、婚活中の男性(※)は参考にすればいいと思うよ。

前頭:嫁募集の仮面を被ったヤリモク

真面目なパートナーを求める婚活サイトにも、ヤリモクな男性は一定数存在する。メッセージにおける会話のノリからバレバレなヤツもいれば、デートするまで見抜けなかったヤツもいた。悔しい。

なお、個室居酒屋で迫ってきたヤツ(初対面)には、一発お見舞い(!)してしまった。私の方が、手が早かった(違う意味で)。

小結:「嫁≒介護要員」な気配が漂うヤツ

これは世代的なものだと思うが、なんと10名近くが「現在介護中」もしくは「将来の介護を見越して親と同居」だった。すべて50~60代。

40代以上の男性がパラサイト(親と同居)な場合、8割は「彼自身が介護要員になっている」と思って間違いない。
残りの2割は「借金を返し終えるまで実家で厄介になっているヤツ」「先祖代々の屋敷に3世代同居中のボンボン」「単なるマザコン」「自立って何それおいしいの?なピーターパン」など本人または背景が厄介なヤツである可能性大なので、どのみち結婚的にはノーサンキューだ。

関脇:スペックを偽装する見栄っ張り

ヤリモクのプロフィールは全部ウソだと想像つくが、ガチ婚活な男性でも偽装するヤツはいる。いずれバレるのに、どういう神経なんだか。

年齢は、そもそも身分証明書の提出(任意)をしていれば偽装できない。
出身地についても、日本の結婚制度がいまだに「家と家」っぽい空気が根底にある以上、誤魔化すべきでないとわかるだろう。
出身校においては、もしかして偽装していたヤツもいたかもしれないが、私自身が「どうでもいい」ため、あえてツッコまなかった(ので真偽は不明)。

ちなみに、偽装されやすい項目は「体型」と「職業」だ。

体型は「身長をプラス2センチ」「体型(選択)を【普通】にしているぽっちゃり」が最多。その数センチに意味はあるのか疑問だが、人間、気にしている項目ほど「そのせいでモテない」と勘違いするから、バレない程度に捏造する気持ちはわからなくもない(小さいな、とは思うが)。

職業については、
「パイロット」と偽った「投機家(働いてないし)」
「弁護士」と偽った「司法書士(弁護士目指してた)」
に遭遇した。
いずれにしても「そこ偽装したらアカンやろ」なレベルだ。

職業に貴賤はない。堂々と「これで食べてる」仕事を伝えればいい。
そこを正直に言わなかったら「結婚詐欺」と変わらんぞ。

大関:離婚調停中に婚活している既婚者

職業偽装以上にアカンのは、まだ離婚していない既婚者の婚活だ。
実はこれも10名近く遭遇した。
当の男性は、意外と悪気なかったりする。プロフィールに堂々と「離婚調停中」と記載しているヤツもいたから驚きだ。

まだカミングアウトしてくれたからいいものの、独身だと偽ったまま交際に発展したら、ただの不貞になってしまう。
(法的には「知らなかった」なら、逆に既婚者を訴えることも可能)

……なぜ、離婚するまで待てないのかなぁ?

たしかに男性は、離婚した翌日に再婚することも可能だ。それにしたってフライングで次の伴侶を探すなんて、妻と再婚相手の両方に失礼すぎる。

おそらくその動機は「究極の寂しがり屋」「家事をしてくれる人がいないと困る」あたりだろう。
どっちにしても不純すぎる。「誰でもいいから早く再婚したい」本音が透けて見えるような男は、誰からも選ばれないよ。

横綱:「女王様」を探していたM男

コイツはアラサーのアパレル男子。ぶっちゃけ、イケ面だった。
婚活的には(夫候補としては)年齢差もチャラそうな雰囲気も圏外だったが、男友達のコネクション(飲み友達)に連ねたい下心がムクムクと沸いてしまい、思わず好意的なレスを返してしまった。

「お茶しましょう」あたりまではスムースなやりとりが続いていた。そこで彼は「デートに着て欲しい恰好」をリクエストしてきた。

相手が喜んでくれれば、デートだって盛り上がる。そのくらいお安い御用と言ったら、「じゃあ、15センチのピンヒールとスリット入りのタイトスカートで来て」と返してきた。

単に女の色気をご所望なのか。それとも、業界柄ファッションの好みにこだわりがあるのか。私にはどちらでもないように感じられた。
しばし考え「それをチョイスした理由は?」と率直に訊いてみたら、彼はあっさり「ピンヒールで踏まれるのが好きなんだ」と白状した。

お姉さん、残念ながらそっち系の趣味はないの。いくら(世間的に)ハイスペックなイケメンでも、無償でご奉仕するほど優しくないんだな、私は。
リクエストに応えられなくて悪かった。有償なら検討するよ。笑

番外:男性のパートナーを求めていた女装子

女装子とどうやって知り合ったのか、不思議に思うだろう。
答えは単純。マッチングではなく検索で「同世代の女性」をリストアップして眺めていたときに発見したのだ。

婚活サイトでは、いくらでも異性は見られるが、同性を見ることはできない。そりゃそうだろう。婚活的に異性としかマッチングさせる必要がないのだから。

私は取材的に他の婚活女性をどうしても見たかった。どんな女性がいて、その女性たちがどんな男性を条件に挙げているのか、知りたかった。
そこにシレッといたのが、見るからに「女装」の男性(サイト上では女性で登録している人)だった。

彼(彼女)にたどり着いた裏技と、彼女がどうして婚活サイトで(男性の)パートナーを探していたのかは、次回お話ししよう。

(つづく)

※これを読んで「自分は女性にヤバイ奴だと思われていないか不安」になってしまった婚活男性には、お仕事(有償)としてアドバイス可能。よかったらどうぞ。




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