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婚活サイトで「ヤバそうな男」を見抜くコツ

来るもの拒まず、去るもの追わず。
これは私の恋愛基本ポリシーである。

相手のほうから何らかの恋愛じみたアプローチがあった場合、私がその男性を好きかどうかはさておき「アプローチする」という勇気は単純にリスペクトできるし、その行動に対しては単純に感謝する。

とはいえ自分にも好みはあるし、何かしらの「好き」になれそうなポイントがなければ、どんなアプローチをされても恋愛フラグは立たない。
たとえ『101回のプロポーズ』武田鉄矢のごとく道路でダンプカーの前に飛び出し「僕は死にましぇええええん!」などと叫ばれても、「てめぇの情熱を見せるために、他人に迷惑かけてんじゃねぇ」と説教するだけだ。
愛情は相手に伝わる方法でなければ、何の意味もないのだよ、諸君。

婚活初心者は、メッセージの往復回数で勘違いする。

誰とも会わなかった期間を含め、婚活サイトに登録してから初デートにこぎつけるまでの半年間、メッセージのやりとりだけでフェイドアウトした(させた)男性は50人以上いた。

ところで私は「生き物好き」だ。その中には人間も含まれる。
巷にいる「近寄ったらアカン」系の人ほど「どんな人なんだろう」と好奇心が沸いてしまうのは私の悪い癖だ。そして、よほど実害がない限り、自分から他人を拒絶することもない。

婚活サイトでは、おそらく(世間的に)ヤバそうな奴からのメッセージもきちんと返事をした。その人と親しくなりたいと思わなくても、潜入取材のデータはひとりでも多いほうがいいので、リサーチ目的でメッセージ交換を続けていた。

男性からの最初のメッセージは、おそらくコピペであろう定型文が多かった。
無難過ぎるメッセージに、フラグが立つはずもない。
外見がイケ面でないならば、せめてプロフィールやメッセージでその人らしい個性が垣間見れればいいのに……と思いつつ、どんなコピペ野郎にも返信し、こちらからは切らないよう心がけた。

私からの最初の返信は、プロフィールからサブ写真(プロフィールページに飛ぶと見られる)までくまなくチェックし、パーソナルな内容をしのばせるようにした。

言葉で相手に「この子は僕に興味を抱いてくれている」と思わせるのは、ホステス経験者ならば誰でもできるくすぐりテクニックだ。女性慣れしていない男性ならば、安易に引っかかってしまう。

だが相手は客ではない。中にはヤリモクもいるだろうが、大半はマジメに女性との出会いを求めている男性ばかりだ。
自分に自信がありモテてきた男性ならともかく、普段あまり女性から相手にされていない部類の男性は、私からの社交辞令なレスにさえも、多大な期待を抱いてしまう。

決してふざけたつもりはないし、私個人はメッセージのやりとりを楽しんでいたのだが、のらりくらりとデートの誘いをかわしたり、会うつもりもないのに相手の素性を巧みな話術で訊きまくったりすれば、そのうち向こうはしびれを切らす。

フェイドアウト(返信が来なくなること)で終わればこっちは傷つかない。だが、最後っ屁の罵詈雑言をぶつけてブロックしてくる輩もいた。

(そんなだから結婚できないんだよ)

言葉のナイフに傷つけられないよう、心の中で相手をなじることで、私は心の均衡を保った。
言われっぱなしなのは悔しいが、「ブロック」という保安装置(あるいは最終兵器)があるからこそ、ネット上の見知らぬ相手と出会う勇気が出せる。それはお互い様だ。

騙したわけでもないのに一方的にひどい女呼ばわりするような奴は、ネット越しなら何を言っても大丈夫だと思っているのだろう。
つくづく、会う前にヤバイ奴だとわかってよかった。

会う前にフィルタリングしたい「ヤバそうな奴」

話は変わるが、いろんな男性とメッセージのやりとりをする中で、だんだんわかってきたことがある。
それは「いくら条件が合致しても、外見が好みでも、それだけでは私の中でフラグが立たない」ということだ。

誰でもいいから結婚したいわけではない。
結婚する以上は、死ぬまで離婚しない相手を選びたい。

私の場合、見た目が好みならスペックは多少目をつぶれるが、人柄とフィーリング(相性)が合うことは譲れない。
それは、婚活をはじめたおかげで分析できた「男の好み」だ。

スペックは、プロフィールに書かれていることが事実ならすぐにわかる。
人柄も、プロフィールのフリースペースに書かれた自己紹介メッセージを見れば、なんとなく想像できる。
寡黙な人や受け身な人は簡潔だし、おしゃべりな人や自己主張の強い人は文章が長い。自分に自信のある人ほど、サブに載せてる写真の枚数が多い(笑)

プロフィールには書いていない情報は、メッセージを通じて訊かなければわからない。訊いたところではぐらかされる可能性もある。しかし、できれば会う前にヤバそうな奴は排除しておきたい。

数をこなすうち、私の「ヤバい奴センサー」は鋭くなった。しまいには、最初にメッセージをもらった時点で勘が働くようになった。
現在、もしくはこれから婚活する熟女のために、独自に得た判断材料を共有しておこう。

<ヤバイ奴かもしれないプロフィールの見分け方>
プロフ写真がピンボケの自撮り(ベストショットでそれ!?)
・逆にキメすぎてるプロフ写真(絶対自分に酔ってるよね!!)
よほどウケ狙いの関西人でもない限り、ツッコミどころ満載の顔写真をプロフィールにチョイスする神経は、一般社会を生きるには不自由なくらいズレている。きっと冷静に指摘してくれる「真の友達」すらいないのだろう。
・自己紹介に書く日本語がおかしい(もはや文法的に微妙)
・「それアピールする意味ある!?」な自己紹介(幼少時のエピソードなど)
実生活でも空気の読めない奴だったり、知能的に義務教育卒業したのか疑問になるレベルの奴とは、一緒にいても疲れるだろう。それ以前にピントがズレすぎて、会話が成立しないかもしれない。

「事件性のない男」ならば、会ってみればいい

メッセージから「会おう」に至るステップは、ハードルが高い人と低い人がいる。「会ってみなきゃわからない」と考える人なら低いし、私のように半年も警戒するほど高くなる人もいる。

もう私は若くない。相手がヤリモクだろうと、断れるくらいの話術も経験値もある。
拉致られるなど事件性のある男性さえ排除できれば、何も恐れる必要はない。結婚詐欺に至っては、デートを重ねれば見抜けるはずだ。

事件性の有無は、メッセージのやりとりを重ねて判断するしかない。私の感覚では、自己開示をせず「会ってから話す」一辺倒な男性は避けた方がいいと思う。
必ずしもその手のタイプが人殺しするわけではないが、少なくとも殺し目的の奴は、必要以上に自己開示をしないはずだ。

婚活サイトと結婚相談所の大きな違いは、仲介人の有無だ。
仲介人がいないぶん婚活サイトは価格が安い。その代わり相手選びもセルフだし、相手の素性も自分で判断しなければならない。

どちらのサービスが合うかはその人次第だが、私には婚活サイトが合っていた。なぜならリアルでは遭遇できないような「ネタになる人」が、ネットにはウヨウヨいたからだ。

次回はその「ネタになる人」について、個人が特定しないレベルで語ろう。

(つづく)

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