『ピカソになれない私たち』(一色さゆり)を読んで

 現在の自分の心境を掠めてくるタイトルだと思い購入した。
 今私は大学で4年間学んできたが、それほど努力してきたわけではない。無駄にサボってきたわけでもないが、必死に、好きで食らいついてきたわけじゃない。大学に通って学び、評価されることで自分の世界と葛藤させられることがとても共感できた。
 改めて、何をするために大学へ入学したのか考えさせられた。国家資格を取るためなので、トップは目指してこなかった、成りたいとは思っていたが、諦めていた。国家試験に受かるために今まで不真面目だった態度を改めて、日々着実にやるべきことを片付けて、合格を目指していこうと覚悟することができたり
 そもそもこの国家資格が欲しい理由は、長い間仕事に困らないようにするためだった。長期休職を取ることになっても、転職しやすく、定年までなんらかの形で働き続けることができると考えていた。仕事内容も大きく変化することがなく、経験を積んでいけば積んでいくほどより良い治療ができるので、そんなところがいいなと思い、目指している。"好き"かどうかで答えられる内容ではない。実践の少なさ、労働の意味、仕事の価値をまだ見出せていないので、今の努力を継続できるかどうかしか答えることはできない。
 絵画を描いたことはないが、自己の探求であることがよくわかった。私も自分のために、自分の心が描けたら、演奏できたら、作成できたらいいなと思った。

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