秘密基地のおはなし【しまさんの読むRadio】
こんにちは、久しぶりの更新です。
唐突ですが…
「秘密基地」、ありました?
僕は昔、小学校3年の頃、家の三つ折りのマットレスをテントみたいにして、秘密基地にしていたことを思い出しました。屋根があるプライベートスペースには安心感があったのかもしれません。ステイホームになってから、おうちキャンプが流行しましたが、僕もやってみたいと思ったことがあります(やらなかったけど)。
川崎フロンターレが優勝したので、久しぶりにSHISHAMOを聴いていたら、印象に残った曲があったので、それをネタに書きます。
今回取り上げるのは、SHISHAMOの「音楽室は秘密基地」という曲です。
※SHISHAMOご自身の動画はありませんでした…
NHKの「みんなのうた」のためにSHISHAMOが書き下ろした曲だそうです。
僕にとって、いまの「秘密基地」は、勝手に訪問しているオンラインシェアハウスかもしれません。いまもオンラインシェアハウスで書いてます。
▽参考記事
そもそも、「秘密基地」ってなんであんなにあるだけで安心感があるんでしょうかね?
そんな話を。
「ここにいていいんだよ」
ここからは、主人公の視点に変えつつ、「秘密基地があったら、こんな風なことがあるよ」という話をしたいなと思います。
歌の内容に入って、最初のフレーズを聞くと、「音楽室は秘密基地」という曲の主人公は、転校してきたばかりの子とわかります。
知らない教室 知らない女の子
知らない男子 知らない街
一週間前にこの街に来た
そんな、新しい環境で、戸惑いながら、何もできない自分がはがゆくて、
声をかけられない自分が 一番嫌い
と思っているところで、独りで放課後、ピアノの音に誘われて、音楽室に入ると、先生がピアノを弾いていました。
「初めまして、ピアノ、好きなの?」
そう声をかけられて、照れながらも一緒にピアノを弾くようになりました。
他の人には知られたくない、でも私の取っておきの場所。
そう、「音楽室は秘密基地」になったのです。
「私」の居場所は、教室では見つからなかったけど、「音楽室」が、私にとってのもうひとつの居場所、いうなれば「秘密基地」になった。
教室も、街も、知らない(=親しみがない)けど、音楽室にいた先生は「ここにいていいんだよ」と居場所を作ってくれた。
私の周り(あくまでその時自分が行ける場所)には、キラキラ光るものはなかったけど、その秘密基地に行ったら、先生のキラキラの笑顔と、キラキラのメロディーがあった。そのキラキラを私に分けてくれる場所が「秘密基地」だった。
「秘密基地があること」で、「強制的に与えられる場所」ではいづらくても、そうではない居れる場所がある安心感って、ありますよね。
もっといえば、「与えられた場所でキラキラできること」が正解とは限らない、「キラキラできる場所があったらそれでいいじゃん」ということを教えてくれるのが「秘密基地」という存在なのかな?と思います。
いつでも、ここにあるよ
曲の話に戻ります。
ある日、全校集会で、先生はほかの学校に行くことが決まり、そんな話を一切聞いていなかった「私」は、こう話すのです。
知らなかったよ 先生 知らなかったよ
言えてないことがたくさんあるんだ
先生聞いて
まだ先生のピアノ聴きたいよ
先生の笑顔大好きだよ
先生のおかげで学校に行くのが楽しくなったよ
転校してきて、居場所が見当たらなくて、でもこの「秘密基地」があるから、変わることができた、「キラキラ」が見つかったよ、と。
それまで「私」は何かを分けてもらうだけの存在だけだったところから、主体的にこんな風に先生に思いを伝えていきます。
先生はもう秘密基地には
きっともう来ないけれど
ピアノも夕焼けもここにあるよ
(中略)
大人になっても私 忘れないよ
だから先生も忘れないで
(中略)
今も先生がくれたキラキラをカバンに入れて
毎日生きてる
「秘密基地」は、場所がなくなっても、そこに残っているのかもしれません。そこにもし残ってなくても、秘密基地にいたこと自体は残るんだと思います。
僕の出身中学・高校は、閉校して、すでにありません。一部の校舎に至っては取り壊されています。でも、そのときの記憶や手に入った経験、曲の歌詞に合わせて表現するなら「キラキラ」はいまもカバンに入れて毎日生きています。たぶん。
「秘密基地」は、具体的な場所かもしれないし、音楽とか絵とかのモノかもしれないし、先生とか友達とかパートナーとかの人かもしれないし。
そんな出会いがすべからく何かを変えるとも限らないけど、「秘密基地」があることって、必要なんだと思うんです。
僕のnoteもそうかもしれません。自分は書くということができる「秘密基地」を作って引きこもっている一方、読んでくださるあなたにとっては、もしかしたら何か一つでも癒される「秘密基地」になっているかもしれない。
僕の友だちに、「ピアノと触れ合う機会を作って、その人の人生を見つめなおせる場所を作りたい」というピアニストがいます。ピアノを教える、で終わらず、ピアノを通して人生を豊かにしたい、できると信じている。だから場所を作る、この曲の通り「音楽室は秘密基地」をやろう、と。
「いつでも、ここにあるよ。」
そう言える場所を作る、そういうモノを作る、そういう人になる。
なんでもいいんですけど、「秘密基地」があることで、人生が楽しくなったり、のびのびできたり、場合によっては帰る場所になったり、誰しもがあったほうがいいんじゃないかしら?と思いました。(結論が迷子)
▽全歌詞
noteで”かなえたい社会”を作る運動、始めます
さて、ちょっとお知らせ。
これまで、「しまさんの読むRadio」を通じて、いろいろな「歌」のことを書き続けていました。
▽バックナンバーはこちら
これからも続けるなかで、内容に沿って、社会貢献団体を紹介してみようと思います。noteで"かなえたい社会"を作る。
今回は、そんな「音楽室は秘密基地」のような活動をしている団体さんをご紹介。
芸術を通して、笑顔を作る団体として活動している「NPO法人あっちこっち」さん。
以前、別の記事でも紹介したのですがこちらでも紹介。
こちらは、「音楽アウトリーチ活動」系のNPOさんです。介護施設などの外出が難しい方のところに出向いて「絆カフェ・コンサート」を開催したり、子ども向けの芸術に触れあうワークショップを開催したりと、精力的にアウトリーチ活動をしています。
そもそも、「音楽アウトリーチ活動」という存在を知ったのは、僕の友だちで、ピアノ演奏者としても活動している人が「アウトリーチにチャレンジしていきたい」という話を聞いたことがきっかけでした。どんな活動なんだろう、というのを調べてみたら見つかったのがこのNPOでした。
音楽を通して、いや音楽が「秘密基地」になれるような、そんな機会がもっと増えたらいいなあ、と思います。
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