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013.読書日記/企業の本を読む 鳩居堂、虎屋など

昔からの暮らし・しきたりや年中行事、旬の食材や二十四節気など、廃れつつあるからか、より興味がわいて、その手の本がここ数年好き。図書館で何冊か借りてきたら、たまたま会社関連の本が重なりました。

「鳩居堂の日本のしきたり豆知識」監修:鳩居堂 マガジンハウス

鳩居堂は1663年創業ですって。創業300年以上!びっくりですね。この本は東京鳩居堂で配っていた豆知識のしおりをもとにまとめられたそうで、さすが老舗、色々な知識が蓄積されてます。「季節の歳事」「祝い寿ぐ」「親しむ、遊ぶ」などの項目に分けて、しきたりや豆知識を紹介。
出張や遊びで銀座に行った時には、日本一地価が高いお店に冷やかしに行って、季節の葉書など買って楽しんでいました(トップ画像)。この手の豆知識本は読んでて楽しいし、お祝いや不祝儀にはどんな封筒?とか、誰しもじわっと自信がないから教科書にもなりますもんね。知っている有名店が監修だと信頼度も高まるし。奥付けを見ると、2013年4月初版で、同年の12月には16刷となっているので、結構売れた本のよう。元いた会社でも創業者の書いた本や草創期のことをまとめた本がありましたが、自費出版で一般の方が読んで面白いものではなかった。この本は、お店の宣伝にもなり、企業価値を高め、本としてもちゃんと売れたってスゴイと思いました。

「和菓子とくらし」今村規子著 協力:虎屋文庫 淡交社

こちらは、2022年3月発行の初版本で、新しい本。和菓子の虎屋は室町時代後期に創業だそうで、またまたびっくり。思ってたよりずっと古い!応仁の乱の前なんでしょうか、後なんでしょうか。その虎屋の菓子資料室が「虎屋文庫」だそうです。
元いた会社(中小ですが)も多少は古い資料がありましたが、そんな非生産な専門部署はなく、整理・分類するのも面倒で、たまにくるマスコミや一般からの問い合わせに対応するのも時間が取られてユーウツでした。虎屋さんは部署を設けて、資料をまとめたり、公開したり、頭が下がりますね。
ネットでも公開されていましたよ。

本の中では、菓子の運搬に使う井籠(せいろ)を積んだもの(=積井籠)を、江戸時代には広告に使っていて、歌舞伎の「助六」の書割にも出てくる、と言う記述があったのが興味深かった。「助六」は海老蔵さん(現團十郎)の襲名披露興行で何度か拝見しているけれど、そんなんあったっけ?と手持ちの本を探したら、「歌右衛門 名残の花」(渡辺保著 マガジンハウス)の写真に少し写っていました。「花道の出」のところです。役者さんを見るのに一生懸命でしたが、その背景に積井籠が描かれてました。菓子箱が積んである様で豪華さを演出してたんですかね。空っぽだけど。

他にも貝塚を発見したモースが持ち帰った「モース・コレクション」の中にあった菓子の紹介も面白かった。モースコレクションの一部の展覧会が昔に民博であって、とても面白かったのを覚えています(今、ちょっと検索したら1990年開催だった。古い話ですみません)。

「365日絵こよみ」大田垣晴子著 SBクリエイティブ

大田垣晴子さんのマンガエッセイ(?)は気楽に読めて割と好きです。この本は基礎化粧品ブランド(検索したけど分からなかった)のWEBに毎日連載されていたのを一冊にまとめたもの。会社の名前が入ってないから、これは厳密には企業本ではないですが。歳事や季節の食事、「〜の日」などをイラストと短文で紹介されています。
実は、私のこのnoteも、毎日更新(土日は休み)しようと思ってやっているのです。どこまでできるかわからないけど、大田垣さんのようにイラストを描いてみるのもいいかも!と思いながら楽しく読みました。

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