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言い方!

寒さにすっかり作業効率が落ちている今日この頃…さすがに確定申告も近づいてきて、いい加減にたまっている頂き物の仕事を片付けなければと強制的にスイッチを入れ始めている。
スクーターのスターターボタンは壊れているのを、無理やりキックでエンジンかけて、上がりかけてるバッテリーが息も絶え絶えに動いてアイドリングしている感じ(これ、まさしく私のリアルな原付の状態でもあります(笑))。

そして私の娘が絶賛つわり中である。
仕事に行く事もできない。
絶えることなく、ということはないけれど、数時間おきに盛大にえづいている。
背中をさすってやると胃が動いているのがわかる。
「しんどいだろうなぁ」
とは思うけれど、調子がよさそうな日もあるし、ちょっと頑張って仕事に行った方がいいんじゃない?と思う時もある。
気持ちが悪い、えずいてしまう、ということで、ずっと自宅にいて、結局スマホでつわりについて調べている。
そんなに自分のつわりに気が向いていたら、そりゃあ気持ちも悪くなるのでは???と思ったりもする。
ちょっと思うこともあるけれど、今ってそういうの言ったらマタハラになるのか?
今のように妊産婦に優しくなかった時代に生きていた私は少し疑問に思ってしまうけれど、実際に体重も落ちてしんどそうな娘を見ると何も言えない。
ホルモンバランスが崩れたナイーブオイルに火を点けることはできないのだ。

細かい伝票の計算をやっているとき、やっとうとうとと眠りそうなとき、盛大な「えづき」で気持ちがドキドキしてしまう日々を1カ月以上続けると、自分もだんだん胃がむかむかしてくるし、夜もおちおち眠ることができなかった。
穏やかに食事をしたりするのが申し訳なくなってくる。
そんなこんなと、年始に相方が強引に入れてきた作業を朝方までやる日が何日か続いて、父の法事が終わったら翌日からコロナとインフルエンザを発症した。
メンタルもフィジカルもやられていたらしい。
私、ちょろいな。

そこまでした作業なのに相方からは何もコメントがなかった。
請求についてもその出来についても…。
似たようなことが2回目だったので、今回は請求が発生することを伝えた。
その時に言われた言葉にちょっと傷ついた。
この作業については、以前も似たようなことがあったので元々受けるのが気が進まなかったが、今回のことでつくづく嫌になった(笑)

相方はなぜか、こういう時に必ずこちらの気持ちに傷をつける言い方をする。
何か思うところがあるのか、意地悪で嫌味な言い方。
「お前なんてたいしたものではない」
と思わせるような言い方。
何回かは我慢するけれど、消化できない。
消化できずにたまっていくと何回か目に爆発する。
すごく無駄な労力…何かが生まれる爆発ではないから。

なぜそういう言い方をするのかな、と不思議だけれど、そうでしか自分の気持ちを表現できないのだろう。
前にもやはりそういうタイプの人がいて、
「どうして相手を傷つけるとわかっていてそういう言い方をするの?」
と訊いてみたところ
「相手に爪痕を残すことで自分の存在意義をアピールしたいから」
みたいなことを言っていた。
「うわぁ…相容れないなぁ」
と引いてしまったことを覚えている。

人と人とのかかわりの中で、知らず知らずのうちに相手を傷つけてしまうことはあると思うけれど、相手の心を傷つけることを目的に言葉を発する人の気持ちがわからない。

あと10歳若かったら、相方とはうまくいっていないだろうと思う。
今は、傷つくこともあるけれど、
「そうでしか自分を表現できないのか」
と思うと不憫になったりもする…これが年を取ったということなのかもしれない。

そういえば、父と母の関係もそんな感じだった。
母を軽く扱うことで自分の存在価値を父は実感しようとしていたのか。
結局、娘の私から見ても
「ちょっと冷たいんじゃない?」
と思うくらい、母の気持ちは冷めていたように思う。

今の時代、そんな男の人は少なくなってきたのかもしれないけれど、私が子供の時代には奥さんを馬鹿にすることで自分を浮上させる男性が多かったようにも思う…あ、ここで「男の人」と言ってしまうのは、私のジェンダーバイアス??あぁ、難しい…。
今はもはや、男女で逆のパターンもあるのかもしれない。

本当に
「言い方!」
なのである。
父も最終的には見ていてほほえましくなるくらい、母のことを気にかけて会いたがっていた。
でもいくら認知症が進んでいたとはいえ、母の口から
「お父さんに会いたい」
という言葉を聞いたことがない。
それもこれも、普段の父の「言い方」だ。
「自分、不器用なんで」
なんて言葉でかっこがつくのは健さんくらいなものだ。
言われた方は忘れられないんだから…。

それでも相方と一緒にいるのは、今まで絶対に無理だと思っていた父のタイプと激似だから(笑)
父のようなタイプの男性は絶対に無理だと思っていた。
今日みたいなことがあると、
「うわぁ、無理だ」
と今でも思う。
思うけれど、それだけ自我が強い相方は推進力がすごい。
それも父と同じ。
腹も立つけれど、信頼もしている。
この二つのギャップが埋まることを願っている。
そのギャップを埋められるのは、やっぱり
「言い方!」
なのである…。





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