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僕はボク、のペースで。

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立ち止まって。いろいろ考えて。 それでも、それが僕のペースだから。
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#イタリアン

「ヴォーロ・コズィ」西口大輔さん、5月18日の答。

―2カ月の休業、テイクアウトと宅配― 閑静な白山の街で、イタリアそのままを続けて14年。「ヴォーロ・コズィ」西口大輔シェフが、初めて「料理を店の外に出す」ということをした。SNSとも無縁だから、宣伝なし、予約制、リストランテと同じ手間を掛けた、いわばアナログなテイクアウト。その試みを支えているのは、常連たちとの深いつながりだ。 落ち着いた街、長いつき合いの常連さん とにかく、お店を閉めなければいけない。一番にそれが決まりました。休業です。客席数を絞ったり、時間を短縮したり

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「オステリア・ナカムラ」中村直行さん、4月20日の答。

―完全休業― イタリアのトラットリアのように、シンプルな伝統料理を丁寧に、ずっと作り続けてきた「オステリア・ナカムラ」。2003年に開店して、六本木で17年。中村直行シェフとマダムの幸子さん夫婦も、顧客たちもともに歳月を重ねてきた店は、約1カ月の完全休業を決めた。テイクアウトも一切なし。スタッフの体制、自分たちの体力、お店の体力を考え合わせ、「再開のために力を蓄える」という決断。 これはもう、お店を開けるわけにはいかない4月1日時点では、国や都から外出自粛の要請などはあっ

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「クインディ」塩原弘太さん、5月5日の答。

―複数のチャンネルを持つ― オーナーソムリエの塩原弘太さんを中心に、シェフの安藤曜磁さん、ソムリエの今田秀樹さんら3トップの、チーム「クインディ」。イタリアンレストランだが食材やワインも売っている。イタリアと日本、クラフトなプロダクト。さまざまなチャンネルをもつ店は、難局に強かった。 レストランがワインの小売もするということ なぜか2月から、ショップのワインが妙に売れていたんです。 今思えばその頃から外食控えが始まっていて、家飲み需要が高まっていたのですね。3月半ばを過

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「イタリア料理 樋渡」原 耕平さん、4月15日の答。

―休業のち、再開― 創業88年の老舗の次は、オープンしてたった半年の新店「イタリア料理 樋渡(ひわたし)」。やっと軌道に乗ってきた矢先のできごとに、オーナーシェフの原 耕平さんはいったん、店を閉じた。しかし約2週間の休業ののち、4月16日より短縮、ワンオペによる営業を再開。彼はなぜ、このタイミングで店を開けたのか? お客さんに相談したら休業は4月1日から15日まで2週間ほど。16日から再開です。休業の前と後とでは、一皮むけたと言いますか、僕は大きく変わったと思います。

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「マンナ」原 優子さん、4月15日の答。

―昨日も今日も普通です― 2001年、鎌倉市由比ヶ浜に小さなイタリア料理店「ナディア」を開店。一駅隣りの長谷を経て、2009年に一軒家を構えて「マンナ」と改め、鎌倉で計19年。原優子さんの料理は、背中をバン!と叩いてくれるような生気に満ちている。だから今回も、バン!とされたくて原さんに電話をかけた。前につんのめりそうなほどの勢いをもらいながら、地元の人の、この店への揺るぎない信頼を分けてもらった気がした。 今まで働き過ぎてたんだわ、私!お店は今日15日も、ランチとディナー

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「ロッツォシチリア」阿部 努さん、4月10日の答。

―いつものメニューをテイクアウト― 「楽しい」が約束されているシチリア料理店「ロッツォシチリア」。この元気溢れるトラットリアがマスク着用を決めたのは、2月19日。まだ危機感も薄い時期、多くの同業者に「ナーバス過ぎじゃないか」と捉えられるなか、「これが今の東京の飲食店の回答」と踏み切った。 自分の店でもし感染する人がいたら、商店街にも、イタリア料理仲間にも、飲食業界にも迷惑がかかる。店主の阿部努さんに言わせれば「すべてのレストラン関係者一人ひとりが、この業界を代表しているとい

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「リ・カーリカ」堤 亮輔さん、4月8日の答。

―テイクアウト&デリバリー専門店、オープンー 「リ・カーリカ」「カンティーナ カーリカ・リ」「あつあつ リ・カーリカ」のイタリアン3店舗を経営する㈱タバッキ。代表の堤 亮輔さんの動きは早い、そしてピンチのはずなのにどこか楽しげだ。いや楽しいはずなどない。3店舗の7・5・3周年を記念した一大イベントの開催だって土壇場で秋に延期。 でも3月には、デリバリーバッグを背負い原付バイクにまたがるごきげんな堤さんがFBにアップされた。いや、ごきげんなんかじゃないはずなのだ。 アルバイト

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「TACUBO」田窪大祐さん、4月8日の答。

ー客数を制限した縮小営業ー 東京のレストランからお客が遠のき始めても「TACUBO(タクボ)」(恵比寿)は満席だった。それだけこの店を愛し、何度も通う常連客が多いということ。彼らとの関係を、オーナーシェフの田窪大祐さんが大事に育ててきたということ。 オープンキッチンのカウンターと個室。薪の火で肉を焼き、産地から届く季節の野菜をコースに仕立てる上質なイタリア料理店である。 シェフであり、7人の雇用主でもある田窪さんは「縮小して店を開ける」選択をした。 レストランとしてどう在

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