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僕はボク、のペースで。

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立ち止まって。いろいろ考えて。 それでも、それが僕のペースだから。
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#フレンチ

「レフェルヴェソンス」生江史伸さん、5月25日の答。

―社会活動― 自身のレストラン「レフェルヴェソンス」は2カ月間の完全休業。その間、生江史伸(なまえ しのぶ)シェフは署名活動、政治家への陳情、闘うための海外リサーチに草案作りと駆け回った。飲食店と、彼らが作る食文化を守るため。大きくてのんびりとした山が、しかし確かに動き始めた緊急事態宣言解除の夜。 飲食業は、もの言わぬ産業そもそも僕はコロナ禍以前から、日本の食文化を守り、飲食業の社会的地位を認めてもらう活動をしていたんです。まずはそこから話しますね。 飲食業はずっと、も

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「ジョンティ」富田裕之さん、4月22日の答。

―お弁当の「じょん亭」と、持ち帰りの「ジョンティ」― 東京で10年。2020年5月で11周年になる、アルザス料理店「ジョンティ」。オーナーの富田裕之さんは、誰よりも早く危機に備え感染予防に力を注いでいた。「お店は開けるが、無理して来てほしくない」という正直な心の答は、お弁当の店「じょん亭」。ナイスなネーミングでみんなをくすっとさせながら、アラフィフのチームが難局をサバイブする。 レストランは危険な場所にもなり得るコロナ以前の1月、お客さんのインフルエンザをスタッフ5人中4

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「オード」生井祐介さん、5月9日の答。

―架空の3店舗― 「Ode(オード)」が『アジアのベストレストラン50(Asia's 50 Best Restaurants)』35位を獲得したのは、東京オリンピック延期が決まった3月24日だった。本来なら予約が殺到するタイミングでの自粛、休業。しかしみんなの心配をよそに、生井祐介シェフは3つのレーベルでテイクアウトを始めた。架空の店舗とその物語、音楽までキメる、その世界観はじつに痛快。 結果を出した、というほうが大事そう、それみんな言ってくれるんですよ。せっかくの『アジ

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「コート・ドール」斉須政雄さん、4月12日の答。

―いつも通り― 1986年に開店、静かな住宅街、三田で34年を迎えるフランス料理店「コート・ドール」。斉須政雄シェフの著書『調理場という戦場』(朝日出版社)をバイブルとして修業に励んだ料理人は多い。 そうしてシェフになった者たちが、今、「何が正解なのかわからない」ともがいている。では、斉須シェフはどうなのだろう?答があってもなくてもいい、ただ師の言葉を訊きたくなった。 小舟に乗って大海を漕いでいる僕だって怖いですよ。 見えない敵がいて、それに向かって、毎日が小舟に乗って必

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「ビストロシンバ」菊地佑自さん、4月11日の答。

―デリバリー〝シンバーイーツ〟― 3月30日月曜・31日火曜・4月1日水曜は、東京にとって激動の3日間となった。それをストレートに、鮮明に映しているのが「ビストロシンバ」の動きだ。 30日は縮小営業を発表。しかし翌31日は「どう動いたら正しいのか、わからない」と葛藤。4月1日には1カ月間の長期休業を決定した。 1週間ではなく、補償もないうちに1カ月。誰もが驚いた菊地佑自シェフの決断は、どんな頭と心の動きから生まれたのだろう? 3月31日、350名分のキャンセル僕らは「3密

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「シンシア」石井真介さん、4月8日の答。

ー通販とデリバリー、そして社会活動ー 驚きと楽しさが溢れるフレンチで、〝予約が取れない〟の代名詞のような「シンシア」。石井真介シェフは、普段から「料理人の労働環境を変える」「料理人の社会的地位を上げる」ために考え、そして「動く」料理人だ。 今回も補償を求めて交渉すべく、シェフ仲間と議員に会いに動く。その温度差に愕然としながら、でも、石井シェフはけっしてあきらめない。 行政の「外出・会食の自粛要請」を受けて、この人気店を1カ月も休業。求めには応じた、だからこそ行政にも堂々と、

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