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スタディ通信 22年5月号

今月の『諸相』スタディは今週末、5月7日(土)に迫ってきました。

今回は『諸相』下巻の「後記」を扱います。まず、前回までの「結論」の復習をしてから「後記」の内容に入る予定です。「後記」においては「神の絶対性」というテーマが出てきます。「絶対性」と聞くと、AAメンバーはオックスフォード・グループ四つの絶対性(The Four Absolutes)という道徳規準を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回のスタディでは、神の絶対性や四つの絶対性ともからめながら、「私たちにAAの解決である『霊的体験・目覚め』を引き起こしてくれる神は、唯一で絶対の神でなければならないのか?」というテーマを扱ってみようと思います。

ジェイムズが扱う「神の絶対性」の議論は、AAがオックスフォード・グループと袂を分かった経緯を踏まえて読むと、とても面白い部分です。この歴史的経緯については、ぜひE.カーツの Not-God(日本語タイトル『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』)第一部「第二章 最初の成長」をお読みください。第二部「第九章 AAの意味と意義」p.334 p.342あたりにも簡潔でよくまとまった記述があります。

また、心の家路さんに訳出・掲載中の「ビル・Wに問う (7) オックスフォード・グループについて」ではビル自身の筆によって、オックスフォード・グループからAAが独立した理由が語られていますので、こちらもぜひお読みください。

今後の予定

5月7日 後記 1/1
6月4日 特別セッション「『諸相』の中での『祈り』について」
7月2日 イントロダクション「なぜ『諸相』を学ぶ必要があるのか」
8月6日 第一講 宗教と神経学

22年5月6日現在