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2024.7.2|複数年契約の解除と移籍について

キングスのエース、今村がドルフィンズへの加入を発表

6月28日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズより今村佳太の2024-25シーズン新加入が発表された。


元の所属チームである琉球ゴールデンキングスからは、去る6月14日に双方合意での契約解除、退団が発表されていたため、実質的には昨シーズンの西地区の優勝を争ったチームへの移籍となる。

キングスでも屈指の人気選手であり、戦力的にも重要な選手である今村の移籍はキングスブースターははもちろん、Bリーグファン全体でも大きな話題となった。

そもそもキングスとは複数年契約の解除となっており、その時点でも大きな反応があったわけで、移籍先が決まったとなれば当然だろう。特に契約解除時のクラブ発表コメントに『2025-26シーズンまでの3年間の複数年契約を結んでおりましたが、今村選手本人から、「海外挑戦を含めた新たなチャレンジをしたい」という意向を伺う』といった文言があったため、SNS上の一部のキングスブースターからは納得いかないという意見も見られた。

複数年契約の解除と移籍について

■筆者のXにおけるポスト

筆者が複数年契約の解除と移籍に関してこんなポストをしたところ、思いのほか反響があった。

さらに上記投稿にぶら下げる形でこんなポストもした。

まず、制度的には私の意見はこれ以上でも以下でもなく、複数年契約にはクラブ側にも選手側にもメリットがあると思っているが、双方のメリットについて以下に紹介したい。

複数年契約のメリット

■クラブ側のメリット

 ・優秀な選手を長期確保することで、チームの競争力を維持できる
 ・チーム構成を安定させ、将来を見据えた戦略を立てやすくなる
 ・当該選手の育成に投資した場合、その見返りを長期的に得られる
 ・複数年の予算計画が立てやすくなり、財務管理が安定する
 ・長期契約により、選手のクラブへの帰属意識が高まる可能性がある
 ・人気選手との長期契約はファンの興味を維持しマーケティング面でプラスになる

■選手側のメリット

 ・複数年の安定した収入が保証される
 ・短期的な成績変動に左右されにくく、長期的視点でキャリア構築できる
 ・怪我による収入減少のリスクが軽減される
 ・チーム内での立場が安定し、リーダーシップを発揮しやすくなる
 ・転居や環境変化が少なくなり、家族を含めた生活の安定につながる
 ・同じ環境で長期的にプレーすることで、スキルの継続的な向上が図れる
 ・特定のチームと長く関わることで、個人ブランドを確立しやすくなる

このようにクラブ・選手双方にメリットがあり、基本的には双方がこれらを享受すべく双方同意のもと複数年契約を締結する。契約内容によってはクラブ側が有利になることもあれば選手が有利になることもあり、一概にどちらが得をするものではないはずだ。

今村のケースと複数年契約の破棄について

今村のケースについて、筆者の見解をいくつか記したい。
※筆者はキングスブースターを揶揄したり、論破したいわけではないのでご留意いただきたい。

■移籍コメント(琉球、今村のコメント)からの考察

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