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Pilot cocoon[改]

 数年前に、本屋に併設してある文房具コーナーで購入した。
目的は、外で書類にサインする機会が多いので、筐体が透けているペンではいい歳してどうかと思ったので、筐体が金属製のこのペンに目がとまり購入した。色はテーマカラーのひとつ「青」系。
 それから、しばらくは、そんなわけでメインで使う事は無かった。ただ、いつもカバンの中には入っていて、いろいろな場所に同行してくれていた。

膨大なまとめにはやはりノート

 突如、仕事が増え、ものすごい数の「本」を読んで、まとめなければならなくなった。最終的には「PC」で教材を作るので、最初っからPCに打ち込めばいいと考えたのだけど、それがものすごく効率が悪かった。
 書籍の内容は、時々、「図表」にして書き止めておく必要もある。そんな時、いきなりPCだと本当に苦労する。なので、結局秒速でノートにメモを取ることにした。紙であれば、追加の書き込みもできるし、図表もすぐに形になる。昔から、持ち運びの手軽さと、書く大きさにも便利な「A4」のリングノートを使っている。
 で、その突然の、膨大な勉強には、結果として、いつも持ち歩いている筆記具で、時々カバンの中に入っているリングノートに、空いている時間に書き込むことになった。たとえば、その1時間半の間に、どこまで書籍を読み、資料として仕立てるかが、その後の僕の睡眠時間に直接関わるようになった。 
 で、また、へこたれない筆記具が必要になる。

偶然の出会い

 突然、カバンの中にあったPilot社の「コクーン」が眠っていた能力を発揮した。
 読んだ端からノートにメモを取る。所々に数式とプログラミングのソースコードを書く必要もある。
 読んで → 頭で考え → まとめて → ノートに残す
この一連の作業を止めたくはない。だから、筆記具が大切になる。

 すぐに気がついた、cocoonが素晴しい筆記具だということを。
まず大切なのは、液漏れをしないこと。それが起こり始めると、もう使い物にならない。しかし、cocoonは僕の書く速度よりもさらになめらかに進む。休むことなく書き続けても、しっかりとついてくる。書き味は本当に軽い。軽い書き味のするペンほど液漏れを起こすのが常なのだけれど。不思議だ!?

 こうして偶然、出会ったペンの能力に、いくつものカバンや家の筆立てにもcocoonを入れてある。その太さを調べると0.7mmだった。この太さは連続して欠くには必要な太さなのかも知れない。

替え芯 BRFN-10F

 これだけ書き続けていると、ずんぐりとした筐体の中に入っている軸は恐らく本当に短く、すぐにインク切れになると思って、替え芯を買った。なんと、1本110円。この書き味で!?

替え芯

 やはり書き味の本質は「軸」にあるので、それが110円とは驚いた。洋物のように1本1500円くらいしても納得なのに。でも、それを知るとなぜだか若干不安になった。ただ、その不安に陥ったことは1年以上暴力的に使っているけど、未だにない。

cocoon 繭

 筐体はcocoonと言ってるだけあって「」っぽく、ずんぐりとしている。
金属製なので、砂のように反射を消してあるけど、それがいかにもシルクのような見かけを作り出している。
 その一見するとアンバランスな筐体は、実はものすごく書くことに特化していと感じる。

絶妙なバランス感覚

 中央の部分が「樹脂」でできているらしいが、その意味は分からない。
驚くことに、このペンはその中央部分で綺麗にバランスが取れる

バランスが取れる

 それがどういう意味なのかは分からない???
実際に握ってみるとこんな感じ。ちょうど、その中央部分が指の輪の中心に来る。これが筆記具のベスト・バランスなのだろうか?そして、金属製であるので、プラスチックの筐体より重さがある。書く上では、それも良いのだろうか?

手も美肌撮影がしたい

欠点は

 欠点もある。
このインクが万能ではない。まあ、どのインクにしても相手の紙との相性があるのだろうけど。
 このペンの相性の悪い相手は、表面が比較的「ツルッ」とした紙。そんなにつるつるしていなくても、そんな紙だと残念なことに液漏れをする。なので、リングノート用の用紙の中にもいろいろあるようで、普段使っている「無地」、または「細かな線が入っているモノ」なら良いのだけど、一般的な「罫線」の用紙では液漏れをする。もしくは、書き味を自慢する「高いノート」でも同じ現象が起きる。と言うことは、一般的ではないということになる。
 つまり、このペンは、どちらかと言えば、多少粗い表面か、もしくは細かく、それこそグラフが印刷されているような用紙に向いていると言うことになる。

 そうか!安物の紙の上でなめらかな書き心地を作り出すために開発されたのかも?だから、「大学ノート」のような紙には絶妙で、1冊800円くらいする「高級ノート」だと絶不調になるのかも。
 つるつるの表面では、ほとんどのペンは紙がインクを吸収しないので、手でこするとにじむ。鉛筆でも、つるつるの紙の上では傷ばかりが目立って上手く書けない。

[改定]

 一部追加・訂正させてもらいます。
実は、3本の所有しているペンのうち1本。最後に買った銀色の筐体の調子が悪かった。大きな書店の文具売り場で購入したのだけれど、購入当初からインクのぼた漏れが起きていた。

 恐らく、売り場でのペンの管理の問題かと思います。
1本1500円もするボールペンは中途な価格帯で、そんなに売れることもなく、実際、コーナーには数本のペンが綺麗にディスプレイしてある。なので、このペンは購入するまで、長い時間、ここでジッとしていたと考えられる。

不調の原因は??

 最近になって、ある日、大量にメモを取る必要がおきたので、このペンを取り出した。どうも調子が悪い。3分もしないうちにインクがペン先で玉になる。では、と思い、ほかのペンを使ってみた。やはり同じ現象。
 このペンを厳しい環境で愛用するようになったのは、仕事の環境が変わった昨年の4月から。それを考えると、どうも気温とインクに関係があるのではないかと思われる。気温が下がってからは、どのペンも調子が悪い。普通のペンに成り下がっている。考えれば、このペンの筐体は金属。温度変化を中の軸に伝えやすい。

 原理は知らないが、温度が下がるとインクが柔らかくなりづらく、紙の表面で流れて文字を書くことなく、ペン先で玉になるのだと考える。
 じゃあ、こすって暖かくして使えば良いのかも知れないが、この仕事、マジでトイレ行く時間も与えられずの3時間。始まってからではそんな時間がない。
 で、手元にあったSARASAに切替えた。
こちらはトラブルなく順調だった。春になって暖かくなったら、書き味が元通りになるか、再び書き込みます。

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