見出し画像

賃貸アパートでの騒音問題

少し話はさかのぼって、正社員として勤めていた頃のこと。西調布のアパートに一年ちょっと暮らしていたけど、隣の部屋の騒音問題に悩まされていた。

出向(派遣)先の会社では、ブラック上司のパワハラに苛まれていて、アパートに帰れば、騒音問題で悩まされる。本当にあの頃は一日中どこに行っても追い詰められていた気がする。

どういう騒音かというと、隣の部屋の人が真夜中に歌い出すのだ。深夜二時か三時くらい。

睡眠障害にも悩まされていて会社ではよく眠気と戦っていた。せっかく二十三時くらいに寝ても、深夜にその歌声で起きてしまうことがたびたびあった。しかも、かなりの音痴なのだ。

アパート探しの時に良い物件ですよと不動産屋に半ば強引に契約させられたけど、入ってみてしばらく生活してみると、壁のかなり薄い物件だったことが分かった。家賃は五万円台と安かったし、木造だし、どこかに何か欠陥があるのは仕方ないことではあったが。

深夜の歌声のほかにも、もっと酷かったのがキッチンと部屋を隔てている引き戸の音だ。

ぼくの部屋はドアノブで開け閉めするタイプ。けれど、隣の部屋は同じタイプの扉ではなかったらしく、障子とかのように横に引くタイプの扉。

その引き戸をかなりの勢いで開け閉めするらしく(しかも壁が薄いので)、爆発音のような音がこっちの部屋全体に響くのだ。

ドカーン! バシーン! と、朝、まだ眠っている頃にその音で起こされることもよくあり、何事かと慌てて飛び起きるのだった。

最初は何の音なのか分からなかった。深夜の歌声の件を不動産屋を通して大家さんに伝えたことで、報復を受けているのかな、と思ったのだ。会社での連日のパワハラで神経が疲弊していたから、余計に疑心暗鬼にもなっていた。とにかくすごい勢いで閉める音だったし。

引き戸を開け閉めする際の音だと知った時は、悪意はなかったのだと少しほっとしたし、大家さんもその部屋の引き戸の音を少し抑える対策はとってくれた。

それでも、ドカンと音が大きく響くこともある。

隣の部屋の人が悪かったわけではないが(いや、でも深夜に大きな声で歌うのはダメだけど)、アパートの壁が薄い物件というのはトラブルになりやすいので気を付けた方がいいということを身をもって知った。

うつ病を患っていると、人付き合いや騒音問題とかにも過敏になってしまうので(騒音で自分が責められているような気分になってしまうので)、一人暮らしとか、物件選びって本当に重要なんだなと思った。

でも、その後他のアパートに引っ越すことがあったけれど、隣の部屋の騒音に悩まされたことはなかったので、やはり西調布に住んでいた頃のその物件が特にダメだったのだろう。

 

ちなみに、新築の父の実家に引っ越してから二・三年後だったか、そのアパートを見に行ったことがあったけれど、解体されてなくなってしまっていた。やはり相当古い建物だったのだ。

 

何だかこの頃は、本当に何をしていてもネガティブなことばかり起きていた気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?