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道辺日記(2024年7月20日)

10時半から近所のサイゼリヤへ。夫がお世話になっている保険屋さんの話を、夫と二人で聞きに行った。私もいよいよ、がん保険だとかに入るのである。そして夫の保険金の受け取り名義人を義父から私に変更した。三大疾病や事故などのあらゆる未来を想定して、安心を確保するために今お金を積み立てる。そういう構造に色々な想像力を働かせたためか、話を聞き終わったあとは疲弊した自分がいた。お金ってなんだろう。不安ってなんだろう。夫が死んだら?私が癌になったら?...お金は無くとも生きていける。そういえるのは私の呑気さゆえか。保険に入るという選択肢に触れて、自らの危機管理能力が上がった一方、保険という商品に対する私の中での需要が、さほど高まっていないのを感じた。矛盾しているだろうか。いずれにせよ、ゆくゆくは自分のためにも他人のためにもなるのだから、保険は入ろうと思う。
12時過ぎ、駅前の町中華で昼食を食べる。中国人がやっているお店で、味もおそらく本格的だ。メニューの数も多く、とにかく美味しい。食後は百日紅の花を探して住宅街を徘徊した。私は百日紅が好きなのだ。もりもり元気に豪快に咲く木を探したが、そもそも植えている庭がほとんどなかった。百日紅の花の色の蜃気楼を遠くの方で夫と見たのは面白かった。いつか立派な百日紅が見たい。
19時から数ヶ月前に所属した、とあるコミュニティの暑気払いがあった。私は何を勘違いしたのか、1時間早く到着してしまい弱った。しかし、駅前で町内会の祭りがあり、山車も巡行するとのことでしばらく見物した。久しぶりに獅子に頭を噛んでもらったときには、自分でも驚くほど気持ちが昂った。頭を向けたときに、獅子が上から熱気とともに迫り来て、私の頭を強く噛んだのである。その強さに、少し畏敬の念のようなものを感じた。そうだ、私は祭りがくすぐったいくらいに好きだったのだと今日思い出した。暑気払いまでの時間、40分ほど山車と住宅街を練り歩いた。

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