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詩 「無題」

あなたへの恋は
叶わぬ夢たちのパッチワーク
完成しないつぎはぎなの
話したいことも
やりたいことも
並べてみたよ、星座のように
どれも実現されないものばかり
あなたの対応が
私を静かに傷つける
低温やけどのよう
その傷ももはや快楽の象徴だよ
現在地を教えて
中間はどこ
終わりのない綱渡りをするの
あなたに辿り着くという錯覚を抱いて
いまの私じゃだめだから
本当は何も思い描けないよ
眠りたくない夜
月光があなたの面影を想起させる
あなたの微笑みとともに
心地よい真実に引き込まれて
もう本当に目覚めなくてもいいと思うよ
朝が来ても虚しいだけだから
砂になりたい
できるだけ細かな粒子
あなたの息で吹き飛ばして
そうやってただ消え去りたい
それ以上の喜びが
いまはあんまり思い浮かばない
そんなこと言ったら
またあなたに叱られてしまうかな

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