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ご帰宅10回目【あっとほぉーむカフェに通う記録】

 この日は、朝から落ち込んでいた。
 昨今、創業者が糾弾されている事務所所属の推しが、なんと責任を負う形で後を継ぐことになるというスクープを目にしたあとの眠りで悪夢にうなされた。
 身近な人物に愚痴ってみたものの、傷は癒えず……やはり理解のあるオタクとの会話が必要だろう。
 こうして、私は、行きつけの『あっとほぉーむカフェ』のジャニオタメイド【みらんだ】さんに話に行こうと決意したのだった。

 平日の午後。今日はノージョブなので、お嬢様としてお屋敷に帰ってきた。
 すぐ入店できると思いきや、10分くらい待った。どうやら、人気のプレミアムメイド【ななせ】さんがいらっしゃるらしい。店内も、女性が半数か、それ以上いるように思えた。【ななせ】さん効果か? それとも、1週間前にKAT-TUNがこのお屋敷に訪れたのが放映されたからだろうか。

 席に着いてすぐ、ドリンクセットで【みらんだ】さんとの記念撮影とコレクションチェキを頼んだ。ドリンクは、【ふりふりしゃかしゃか♪みっくすじゅーちゅ】のソーダベースだ。今回は青色が初めて出た。
 どうやら店内は盛況しているらしい。【みらんだ】さんに会うまで30分以上、ドリンクをちびちび飲んでいた。
 すると、【みらんだ】さんが颯爽と私のもとに来た。コレクションチェキのお絵描きの時間だ。
み「……最近どう?」
私「ヤバいね」
み「ヤバいね」
 この会話の意味は、私の推しのヒガシが社長になる(報道が出た)のでどうしようね、ということだ。
 実は、お調子者の【みらんだ】さんなら、ヒガシ社長大賛成ー! などと発言して私の心に傷をつけるだろうかと勝手に思いこんでいた。しかし、【みらんだ】さんは、ヒガシ担の私の心情を理解していた。
「ヒガシばかり矢面に立たされて大変だね。でもコーイチは経営とかできないし(彼女はコーイチ担)、ナカイくんは胃がどっか行っちゃいそうだし、マッ◯はそもそもいないし……」
【みらんだ】さんの「矢面に立たされて大変」という話は、昨日の夜に身近な人とのやりとりでも出した言葉だったので、そうそう! と思わず口角泡を飛ばしてしまった。
 そして、こう続けた(彼女の魅力はマシンガントークだ)。
「いっそ、ひ◯すえゆうりくん(7歳のJr.)が、こども社長になるといいんじゃない!? ぼく、しゃちょーです! って記者会見すればきっとうまく行くよ!」
 この発言には大笑いした。その発想はなかった!
 こう言うふうに、【みらんだ】さんは、私を癒してくれた。
 他にも、【みらんだ】さんは、私が同人イベントに参加すると知り、彼女の同人体験談を披露してくれたら、彼女がなにわ男◯のメンバーにファンサをもらい結婚だ! と天啓を得た話、ゲーム『ニディガ』の全クリ話などしてくれた。
 平日ということもあり、たっぷりおしゃべりできて良かった。
 そして手元にあるチェキは、11月の文学フリマ東京37に向けて「同人活動頑張れ!」と書いてもらったものと、ふたりともプレイした『ニディガ』の「インターネットやめろ」ポーズをした。
 前者は、おそらくヒガシのメンカラが黒ということを覚えていてくれて、白黒の配色にしてくれたのだろう。
 後者は……私が「シェー!」みたくなっていることに目を瞑れば、かわいらしい仕上がりになった。
【みらんだ】さんは、去り際に、「状況は変わると思うから、また語ろ!」と言ってくれた。
 SNS上で同担と交流する以外にも、こうしてライトなジャニ話をしてくれる、かわいいメイドさんがいると、推しになにかあっても心の逃げ場のように思える(みらんださんはJフレより上のメンバーにも詳しいのもある)。私はメイドカフェの空間が大好きなので、なおさらだ。
 今月は金欠なため、しばらく次回の予定は立てられないが、また【みらんだ】さんと楽しいお話をするためにネタを練っておこうと思う。
 そして、情勢が、より良い方に向かっていきますように……。

この日のチェキ

〈おわり〉

〈追記〉
 どうやら、今回でご帰宅回数が10の大台に乗ったらしい!
 半年で10回。次のランクに上がるまで、あと40回と、先は長く感じるが、少しずつ階段を登るように楽しく通えたら良いなと思う。

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