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『文藝』魔女特集を読んでファッションと生き様のコンセプトが決まった話

強烈に「私!!!」って感じの靴を買った話の中で、私のファッションコンセプトを知的でクールでユーモアがすごい魔女とご紹介しました。 これを決めた、と言いますか、言語化できた経緯のお話をします。

「自問自答ファッション」に出逢う

ここで言うファッションコンセプトとは、スタイリスト・あきやあさみさんが提唱する「自問自答ファッション」の手法で、「自分のコンセプトを決めて、その実現に向けておしゃれをしよう!」という考え方です。
私があきやあさみさんを知ったきっかけは、ムーンプランナーさんのインスタライブでした。2021年10月のことでした。
たまたま同じ月にファッション診断(パーソナルカラー&骨格診断)を受けに行ったりもしていて、私の中で服の買い方/選び方に大きな変化が訪れていた時期でした。
インスタライブで学んだのは「徹底的に自分が買おうとしているアイテムをリサーチ&比較検討して、"私が選んだ!"と自信を持てるお買い物をしよう」という考え方。
その後それに従って、デパートやいろんなお店を歩き回り、ネットでリサーチをし、「これだ!」と思える仕事用の鞄を手に入れました。ものすごい満足感でした。1年経った今も大のお気に入りです。

ですが一方で、どこか「食い足りない」気持ち、不正解ではない(むしろ正解にはたどりついてる)んだけど、今ひとつ「確信」のようなものが持てない、ピントが合いきってない感覚もありました。

ややスパイスに不足  欠如は「コンセプト」

すっかりあきやさんのファンになり、noteなどを読むうちに「コンセプト(ファッションコンセプト)」の考え方を知ります。
はじめは「好きな/似合うファッションの傾向はわかっているし、選択肢を狭めちゃいそうだな〜」などと感じ、自分のコンセプトについて考えるのを保留していました(なんと傲慢な!)。
それでも、継続してあきやさんの哲学に触れ、「どうやらファッションコンセプトがあった方が、的確な判断ができそうだし、何より楽しそうだぞ?」と考えを改めました。
決定打になったのは著書『一年3セットの服で生きる』でした。これは名著なのでまだ買ってない人は買いましょう。電子版もあるでよ。

あきやさんご自身による「コンセプトの考え方」の記事はこちら。

いわゆるキーワード集めのようなことを始めたのが2022年8月。
私は見た目が頭良さそうでクールな印象、「可愛い」より「かっこいい」だと思うのですが、しゃべると結構ひょうきんなので、言語化するとこんな感じ↓になります。

この時点で品良く・面白く・「インパク知」・かっこいい・クールといったワードが挙がっています。「インパク知」 についての説明はこちら。「インパクトがあり知的」の意味だと思ってください。

この段階で既に「最終形」に近いものが出せていますが、これは恐らく、私が子どもの頃から周囲から浮いていて「自分とは」という自問自答を重ねたり、学生時代から20年近く、私しか着ないようなアクの強い服装をして「好きな服」「似合う服」を意識したりしてきた積み重ねがあったからです。通常はもっと右往左往するものらしいので、これをお読みの皆さんは焦らず自問自答されてください。

憧れる像として挙げているのは、音楽家の書上奈朋子さんと元宝塚雪組男役トップスターで俳優の壮一帆さん
このお二方について語り出すと、それだけで一本ずつ(もっとかも)記事が書けてしまうのですが、お二方ともとても知的で雰囲気はクール、孤高とも評されるほど独自の芸風/作風を確立されている、そして口を開いたり文章を書いたりするとめーーーっちゃくちゃ面白い、という点が共通しています。

2022年9月にムンプラ自問自答web講演会(通称「ムンプラ自問自答」動画)があり、手帳「ムーンプランナー」を使ってファッションコンセプトを実現する手順を学びました。
これは本当にためになるので皆さんも買いましょう。定価だと安いのでサポートも付けましょう。

2022年10月にムーンプランナーが切り替わったので(ムーンプランナーは春分と秋分の時期を区切りにした4月〜の春夏版と10月〜の秋冬版の2分冊構成なのです)、表紙見開きの「MY VISION」に、上述のキーワードから構成したコンセプトの一歩手前のものを、書き初めのように書きました。
年に2回「書き初め」ができるので、年の途中で気が変わった場合に対応できるのも、ムーンプランナーの良いところです。
ムーンプランナー公式さんのアドバイスに従い、後から書き足せるよう余白をいっぱい空けました。「書き初め」でありつつ、追記・編集ができるのも良いところです。

最後のピースは「魔女」だった

ひとまず「MY VISION」に書ける形に言語化はしましたが、この段階では「役割」が付いていませんでした。
上にもリンクを貼った自問自答ファッション【なりたい】の考え方👀〜深く考えると哲学になっちゃう〜にある通り、あきやさんの手法では、ファッションコンセプトに「役割(職業などの肩書き)」を付けることが推奨されています。「役割」には行動が伴うからです。実践に繋げやすくなるんですね。
なので、実際にその肩書きである/その肩書きになる必要はなく、比喩やキャッチコピーのようなものと捉えてください。

私は我が強い割に、小さい頃から「なりたいもの」「やりたい仕事」がなく、ファッションコンセプトもそこで止まっていました。
そんなときに読んだのが『文藝 2022冬季号 魔女・陰謀・エンパワメント特集』。

「魔女」というと、皆さん何を連想するでしょうか。ミステリアス・いたずら・薬草・秘薬・魔女狩り・キリスト教の敵、etc?
いま放送中のアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』では、体制に与せず、弾圧に屈せず、抵抗する行動を続ける女性キャラクターたちが「魔女」と呼ばれたり、それを自称したりする様が描かれています。

現代にも魔女として活動している方々はおられまして、各々で儀式をしたり(その様子をTikTokで配信している方もいるそうです)、フェミニズム活動(ウィッチ・フェミニズムという分類があります)をしたりされています。
「現代魔女」の存在は手塚治虫の『ばるぼら』で知ってはいたのですが、具体的な活動や、当事者の言葉(日本の現代魔女、円香さんが対談&用語解説をされています)に触れるのは初めてでした。

衝撃でした。
魔女/現代魔女をテーマにした対談・エッセイ・小説・評論が掲載されているのですが、どの文章/作品にも、共感できる点や、子どもの頃から今に至るまでの私の経験と共通する箇所がありました。

今までの人生で経験したこと、知ったこと、感じたことが、一気に大量に、「魔女」というキーワードを軸に集まり、まとまり、私の中で一つの体系として形を成しました。
私は、魔女だったのでは?

それで思い出したんです。
普段は気にも留めていない来歴なのですが、私は小学校低学年まで、森の中に住んでいました。私の地元は長野県の、「高原」を売りにした別荘地&観光地です。母の知人の別荘を借りて暮らしていました。
母は内職で観光客向けのドライフラワーやハーブを使った品物を作っていて、家の中はいつもそれらと、その香りでいっぱいでした。さながら、童話の中の魔女の家のように。
私自身も、上述したように、子どもの頃から「浮いて」いました。それは「個性的であれ」とする母の教育方針でもありましたし、父から遺伝した気質でもありました。加えて、女であるゆえの理不尽にも幼少期からさらされ続け、自分を取り巻く社会にどこか馴染めない気持ち、体制への反骨精神を子どもの頃から抱き続けていました。
服は黒が多いです(アイテムとしても、面積比率としても)。すごく似合うので。お気に入りの服にも、占い師っぽく見えるものが少なからずあります
おまけに私、キリスト教から離反してるんですね。母がクリスチャンなのですが、私自身は大学生のときに自分の意志で信仰を捨てたんです。

「魔女」というキーワードによって、自分のファッションだけでなく、生き様のありようを形として掴むことができました。

思えば若い頃から、魅力を感じる人(ほとんどが女性、たまに男性)は「魔女っぽい人」ばかりでした。
社会と順応しつつも、どこかミステリアスで独自の世界を持ち、「世間一般」と一線を画している人たち。

それを言うと、ムーンプランナーも魔術的なアイテムだなぁと思います。
現代社会を「支配」する太陽暦とは異なる時間の流れを用い、時候を重視し(魔女は自然と深く関わり季節の変化を大切にします)、「おまじない」の力を目標達成に役立てることが提唱されています。

ムーンプランナーのガイドブックに『ヘカテー』というタイトルのものがあるのですが、ヘカテーは魔女の保護者である女神だと知り、腰を抜かしました。

※『ヘカテー』はnoteで買えます↓。生きる上でのノウハウ・人生訓のような内容なので、ムーンプランナーユーザーでなくても役立ちます!(ダイレクトマーケティング)

なぁんだ、既に出逢っていたんだ。
「コンセプトはきっともう持っている、あなたの中にある」というのは、ムンプラ自問自答動画の中での、ムーンプランナー公式さんのお言葉です。

※余談ですが、『文藝 2022年冬季号』の表紙は、柄としてすごく好きなデザインです。よく似た柄の、レスポートサックのボストンバッグを学生時代に使っていました。処分してしまいましたが……。

コンセプトができあがりました。
ファッションコンセプトに留まらない、生き様全体のコンセプトでもあります。

今日(この文章を書いている)時点での「MY VISION」ページです。
ちょっと渋滞してきてるので、ここからまた削いでいきたいですね。

「役割」として「魔女」を書き足しました

コンセプトがあると…楽だし楽しい!

「魔女っぽい」を判断の基準に加えることで、ファッションのみならず生活全般で、どんな選択肢を選べば良いか、あるいは手放せば良いのかが、ぱーっと見晴らしよく、開けて「見える」ようになりました。

コンセプトがあるの、良いです。
楽だし、楽しいです。
人生の視界が明るく開けた気分です。
あきやさんとムンプラ公式さん、ありがとう!!!

おまけ:「魔女」の実践

ところで、あきやさんがコンセプトに「役割」を付けることを推奨しているのは、「役割」には行動が伴うからという理由でした。
ムンプラ自問自答動画の中でも、「役割」っぽい行動を何か実行してみることが薦められています。
『文藝』を読んで知った中で、現代魔女術の主流派「ウィッカ」の倫理規定「魔女の信条(ウィッカンリード)」に「なにひとつ傷つけず意志をなせ」という項があるそうで、それにとても感銘を受けたので、そういう生き方ができるように努めたいな……と思っているところです。

あとはハーブでも栽培しましょうかね……。この辺の本↓を読み始めました。

そのうち儀式とかタロットとかを始めたら、「あっ、しきこさんは腹を括ったんだな」と思って見守ってください。

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