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どこまでも乃木坂46であろうとし続けた4期生

4期生ライブ前日にはMステに単独出演を果たした。歌番組やライブに4期生だけで出演することが増えた。27th選抜メンバーに早川聖来が初めて選ばれたもののアンダーへの合流はなし。きっとしばらくは合流しないだろうし、4期生だけでの露出がこれからも続いていくんだろうと思う。3期生が3期生だけで活動することが多かった当時を振り返って乃木坂になれているのかを悩んでいたように、4期生だけでの活動が続いていけば同様の悩みが彼女たちを襲うのではないかという不安がどこかにあった。

4期生ライブ。キーワードは「追体験」だった。乃木坂46が歩んできた道を追体験するライブ。1期生から当時の演出をやってもらいたいとのVTRを受け、和傘、下駄ップ、UV、セカラバ、自転車と主に2013Zeppツアーの演出を追体験した(賛否はあったが)。続くユニットコーナーでは1期生が参加したユニット曲を追体験。『2度目のキスから』『ごめんねスムージー』『流星ディスコティック』『偶然を言い訳にして』『雲になればいい』と憎い選曲を当時の衣装でパフォーマンス。観ている側は否応にしてオリジナルメンバーとその姿を重ねてしまったが、彼女たちはそんな憧れの先輩たちへの想いが溢れ直後のMCでは涙ぐむメンバーもいたほどだった。スタッフからも4期生は1期生に似ているとの声が上がる彼女たちの姿が何度も1期生と重なった。メンバーは違うのに確かにそこには乃木坂46がいた。「パフォーマンスの進化を見せる」という煽りで始まる『日常』は最早乃木坂46のライブには欠かせない曲、続く『今、話したい誰かがいる』は1期生16人が選抜だった曲で4期生16人での披露はあの時の生き写しを見ているかのようだった。
遠藤さくらがセンターを務める『夜明けまで強がらなくてもいい』で始まり『逃げ水』『バレッタ』『ぐるぐるカーテン』と3期生2期生1期生がそれぞれのセンター曲が続いた立ち上がりを経て、演出、ユニット、パフォーマンスを追体験していった。徹底して自分たちの曲をやらず先輩たちの曲をやる。4期生はどこまでも乃木坂46であろうとし続けていた。乃木坂になれているのか悩むのではないか、過去の乃木坂に縛られてしまうのではないかという不安はもう消えていた。彼女たち自らがそれを望んでいたかのように、先輩たちへの憧れをこのライブに込めていた。
ライブはクライマックス、満を辞しての4期生曲だった。モンスター楽曲とまで言わしめた『I see...』から始まり『キスの手裏剣』『図書室の君へ』『Out of the blue』、そしてラストは遠藤さくらが大切な曲と語った『4番目の光』。「4番目の光を探しに行こう」「4番目の光になれますように」と「乃木坂46の4期生」になることを4期生らしい優しい詞で歌われるこの曲は彼女たちが乃木坂46であろうとし続けたこのライブを締め括るにふさわしかった。

お見立て会のWピースに見た未来はもうすでに、いやずっと前から現実になっていたんだった。彼女たちは未来でも次世代でもなく今。現在進行形で乃木坂46であると確信を持って言える。乃木坂46であろうとし続ける彼女たちの姿を見て確かにそう思った。

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