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【編集秘話】前よりもどれだけ成長できたか『歯科医院のための成長評価シートとスタッフ面談術』濵田真理子先生

 日本歯科新聞社で発行した書籍の制作の裏側をご紹介する【編集秘話】シリーズ。その書籍が生まれた背景や苦労話など、担当編集者だけが知る著者の人柄や魅力もお伝えします。


 今回の【編集秘話】は『歯科医院のための成長評価シートとスタッフ面談術 ―そのまま書き込める13シート付』」の濵田 真理子先生!

濵田真理子
㈲エイチ・エムズコレクション代表
歯科専門の人材育成コンサルタントとして、全国の歯科医院を25年以上サポート。歯科衛生士。
日本大学歯学部附属歯科衛生士専門学校卒業。財団法人日本歯科研究研修協会を経て、起業。「責めるのは人より、仕組み」をモットーに、全国各地でコンサルティングや講演活動を展開。
テニスとスカッシュの要素を持ったラケットスポーツ「パデル」にはまり中。パデル歯科倶楽部の仲間を募集中。

【著書】
『魅力UP のスタッフ入門 歯科医療接遇』(医学情報社)
『院長必携! 人材から人財へ育て上げる36 の秘訣』『結果が出る ! 歯科衛生士を院内で教育する仕組みづくり』『歯科医院経営を安定させたい院長へ77のアドバイス』(すべてクインテッセンス出版)
『選ばれ続けるクリニックをつくる本 患者&スタッフの満足度の高いクリニック経営』(日本医事新報社)、『歯科医院のための成長評価シートとスタッフ面談術』(日本歯科新聞社)他、


「人事評価」ってニーズがあるの!?


 濵田先生から「人事評価の本をつくりたい」というお話を伺ったのは、2018年。
 コンサルティング、講演、執筆、多くの現場で引っ張りダコの濵田先生に出版先として選んでいただき、とても嬉しかったです。
 しかし、今回のテーマは「人事評価」
 編集者としては、正直なところ
「人事評価がなくて困っている、という歯科医院が日本にどれほどあるのだろう」
「むしろ、評価って経営者とスタッフを分断してしまわないのかな
という不安でいっぱいでした。

人事査定ではなく、成長評価?

 しかし、濵田先生は「私が提案する人事評価は、スタッフのマイナス部分に目を向ける“査定”ではなく、前よりもどれほど伸びたか、医院とスタッフが成長を共有する“成長評価”です。小規模医院にも必ず役立ちます」ときっぱり言い切りました。

 成長評価……それならば経営者にもスタッフにも受け入れてもらえるかもしれない――少し光が差してきました。

 それでも、読者の反応に自信がもてないままスタートした編集作業。濵田先生から送られてきた資料で、ますます混乱に陥りました。
 膨大な資料、資料、資料。資料の海原で溺れかけました。
 
しかも、その資料を読み始めると、本当に面白い!書籍としてシンプルにまとめるため、必要な情報を厳選したいのですが、掲載できなかった資料も読みふけってしまうこともしばしばでした。

評価表の価値が分かった!

 そんな資料の波をかき分け、いよいよ評価表そのものをチェック。

 濵田先生が考案された評価表を見た瞬間、私の評価に対するネガティブな思い込みが覆されました。たしかにスタッフの成長を応援する評価表だと実感できました。

 編集者はニュートラルな立場でいるべきですが、そうはいっても会社員。
経営者・院長より、雇用されるスタッフ側に共感しがちなのは否めません。

 この成長評価シートならば、自分自身が評価されても嫌な気持ちにならないだろうと確信できました。むしろ、日ごろの自分仕事への姿勢を思い出して、ちょっと背筋を伸ばしてしまうような気分に。

現場力とトキメキの人、濵田真理子先生

 濵田先生からいただいた成長評価シートはもともと完成度が高かったため、見やすくするためにレイアウトを少々整えて、「これでこのページは完了」と編集は思っていました。
 が、濵田先生は更なるブラッシュアップのため、お知り合いの臨床家何人もにシートを配り、わかりにくいところはないか、使いにくいところはないか、チェックを依頼してくださいました。

 そうした結果、成長項目を医院オリジナルで書き込める「アレンジシート」も付け加えることになりました。

 また、表紙案も最初は3パターンあったのですが、濵田先生にデータをお送りしてからわずか2時間後、「知り合いの歯科医師、歯科衛生士に聞いてみた結果です」と言って、20人近いアンケート結果が送られてきた時には、心底たまげました。←「たまげる」って久しぶりに使った言葉ですが、たまげるとしか言いようがありません。

とにかく、歯科医院の現場を大切にされる濵田先生。頭でっかちな理論や思い込みでなく、

「どうすれば医院の問題が解決できるか」
「読者にとって本当に役立つ本は何か」

といったリアルな視点を忘れない濵田先生の熱い情熱がつまった1冊となりました。

そして、濵田先生はときめきの天才でもあります。発売後、宣伝活動についてメールでご報告したら、こんな言葉が返ってきました。

「この本は、冨田さんとわたしの二人の子だから、きっといい子に育ちます。

きゅん♪
 きっと私だけでなく、様々な現場で一緒にお仕事をされる方々に「よーし、がんばるぞー!」というときめきとパワーを注入されているのだと思います。

 濵田先生、そして本書の編集にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました!

 「歯科医院のための成長評価シートとスタッフ面談術」の発行日、2021年5月31日は一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)。
 一つの米粒が一万倍の実りとなるスタートとして、最適な日とされています。どうか本書が一万倍の実りとなって、皆様の医院経営に役立ちますように……。

追記 お陰様で「勝手に応援団」が多数!

 お陰様で発売から1カ月待たずに重版したるほど、好評です。
 この本のすばらしさを伝えたいと勝手に(?)動画でご紹介くださる応援団も表れ、感涙にむせんでおります。
 その一例として二つの動画をご紹介します。

 歯科:DTube【株式会社ヒロワールド】「スタッフの評価ってどうしたらいいの?なんでうまくいかないの…濱田真理子さんに聞いてみよう!」


歯科ユーチューバー・福島翔平さんと濱田先生によるトークです。
濵田先生がなぜ歯科衛生士を目指したのか? 起業した理由は?
ライブ配信のコメントも大盛り上がりの動画です。


田尾先生の【学校では教えてくれない歯の授業】
「濱田真理子さんに何でも聞いちゃう!」

 小規模歯科医院向けオンライン経営サロン「SDC経営研究所」代表の田尾先生による動画です。実際に書籍のシートも映しながら特徴をご説明いただいているので、買おうかどうか迷っている方におすすめです。
 また、評価を導入する際、スタッフが協力してもらうポイントなど、濵田先生のプチコンサルつきなので、すでに書籍をご購入いただいたいている方も必見です!


「濵田真理子先生に講演を依頼したいんだけど……」など
お気軽にご相談下さい♪
※もちろん、仲介料などはいただきません!

㈱日本歯科新聞社・制作局 TEL:03-3234-2475


この記事を書いた人
冨田 彩【㈱日本歯科新聞社制作局
2005年入社。企画室、週刊『日本歯科新聞』編集部を経て、制作局に。書籍編集・セミナーの企画、運営・SNS管理などあれこれ。歯科関連団体の広報誌・記念誌も複数担当。
20代のころは、各地の映画祭にでかけたものの、最近は子育て中につき、映画館自体ごぶさたです(泣)
デンタルショーで読者の感想やその土地ならではの歯科事情を聞くのが好き。ブースでお待ちしています。
【担当書籍】
歯科医院のための採用マニュアル・ツール集[2022年改訂]
歯科医院のための成長評価シートとスタッフ面談術 ―そのまま書き込める13シート付


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