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こわいはなし
今日は趣を変えて怖い体験談
学祭で夜遅く大学に残っていたときに体験したことです。
夜11時過ぎた頃、模擬店の店番を代わってもらって
友人とトイレに行ったときに黒い大きなものを見ました。
母校の大学は山の中にあり人家と離れていたので当時の学祭はオールナイトで開催されるのが通例でした。
夜になると校舎は施錠されてしまうため、トイレを使うときはメイン会場から離れた場所にある半屋外の講義棟まで行かねばなりませんでした。
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そこで見たものは
下半身ははっきり輪郭が見えるのに腰から上が煙のように天井に広がっているものでした。
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股下だけでも150cmくらいありました。
電灯がついていない半屋外の通路とはいえ異様な黒さで微動だにせず10メートル前に立っていました。
僕たちは特にこれといったリアクションはせず
そのまま二人でトイレに入りました。
たぶん状況が理解できなくて混乱していたのだと思います。
並んで用を足しながら友人に「今の見た?」と聞いてみたら
「…やべえのがいるな」と答えたので見間違いではないと確信しました。
ふたりで「行くぞ」とドアを開けると
通路には何もなく天井にかかっていたもやもスッキリ晴れていて
注意すれば懐中電灯無しでも歩けるくらいの明るさでした。
もし学祭展示の作品だったとしてもあんな大がかりなものを一瞬に持ち去るのは難しいし物音せず撤去するのは不可能なはずです。
僕は怖さよりも得体の知れないものへの好奇心からか興奮をしていましたが、一緒に見た友人は何年たってもあのとき見たものを多く語ろうとはしませんでした。
なぜあの時あの場所にこんなものがいたのか全く想像できないし
あちら側からも何か攻撃意図するような気配は感じませんでした。
ただ僕らを待ち構えていたかのように仁王立ちしていたのが不思議でありませんでした。
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