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くだらない話3


今日はBTSの限定キシリトールガムボトルの発売日である。

それをふと思い出し、重たい腰を上げて深夜の0時にコンビニ探索を始めた。


一つ目のコンビニで見つかるとは最初から思っていなかった。
しかし3店舗目のコンビニに入って、空の陳列棚を見たときに、何かスイッチが入ってしまった。



絶対、、、絶対見つけてやる、、、!!

あの紫ボトルを、我が手に、、、、!!!!



どこからか声が聞こえる、、、




俺たちの限定ボトルか?欲しけりゃくれてやるぜ、、、
探してみろ!この世のBTSボトルを全国各店舗のコンビニに置いてきた!!!!



ああ、、、やってやるさ、、、


地の果てまでも探して、必ず見つけ出してやる!!!!!!


BTS限定ボトルコンプリート王に、俺はなる!!!!!



そう意気込んで、私はシャカシャカと前傾姿勢でママチャリを爆走しながら、深夜の世田谷区のコンビニを駆け回った。


その間、私はふと考えた。

好きなアイドルの顔写真が印刷されているだけのただのガムボトルを手に入れるためには、ここまでの時間と労力と情熱をかけられるのに、どうして実生活ではこれが発揮出来ないのだろう。


仕事においてはこれらを発揮する気は毛頭もない。

では恋愛ではどうだろうか。

もし今後彼氏ができて、深夜の1時に『俺のために会いにきてくれ!!』と頼まれたとしたら、ここまでの熱量で会いに行けるだろうか。




いや、無理だな。
そもそも三十路にもなって、俺に会いに来てとか言ってくるような男性には惹かれることはないな。

いや、待てよ?でも20代そこそこの可愛い男子からの頼みだったら聞いてしまうかもしれないな。

20代そこそこの男子の可愛さって、ある程度バカでも、ある程度非常識でも、ある程度は許せてしまうほどの魅力があるもんな。


20代そこそこの男子からの可愛いワガママだったら、むしろご褒美のように涎垂らしながら、意気揚々と引き受けてしまうかもな。



そんなことを考えながら14店舗目のコンビニに入って、40代そこそこ風なコンビニ店員から『うちはまだ入荷してないっすね。深夜の入荷はないっす。』と教えられた後、私は静かに某フリマアプリを開き、定価の倍額でフライング発売されたガムボトルを購入して、深夜の2時過ぎに家路に着いた。





結局欲しいものを手に入れるためには、時間と労力と情熱が足りなくても、お金さえあれば解決できるんだよな。


いつか大金が手に入ったら、20代そこそこの男子も手に入るかもしれないな。


以上です。

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