親知らず、抜いた方がいいの?


親知らずを抜いた方がいいのか、質問されることが多いので参考にしてくださち。

答えは、場合によります。
抜歯する場合のリスク、抜歯を検討した方がいい場合についてまとめました。

歯科医院で口腔内を診てもらい、レントゲン写真を撮ることをおすすめします。

歯茎に埋まっていて、ずっと出てこない親知らず。
これは隣の歯にも影響していない場合、無理に抜く必要はないと思います。


「親知らずを抜いたら顔が小さくなりますか?」
とよく聞かれますが、確かに歯を抜くとそこの部分の骨が吸収します(痩せてきます)。
ほっぺたのところの骨である頬骨の後ろの部分や、エラの部分の骨が特に目立つ方で、抜歯により小顔になった"気がする"という例もあります。
しかし、これは稀であり特に顔の大きさは変わらない場合が多いと思います。

歯を抜く時の偶発症について。

上の画像は、レントゲン写真のイラストです。
下の歯の骨の中には、下歯槽神経という太い神経が通っています。
この下歯槽神経は、舌神経・オトガイ神経と呼ばれる舌の知覚と味覚、下唇の知覚を担う神経につながっています。
歯の根っこが神経のすぐ近くにあったり、神経を取り巻いた形になっている場合、歯を抜くときに傷付き知覚異常が起こる場合があります。


親知らずを抜いた方がいい場合について。

①親知らずが原因の虫歯

親知らずが傾いて生えてきていて、隣の歯の後ろの部分と親知らずが原因でプラークがたまり虫歯になってしまっている場合です。
これはこの間が狭いと治療が難しいのと、どうしても磨きづらく歯ブラシなどが届かないためまた虫歯になりやすいため、抜いてしまった方がいい場合があります。
また、とても奥で前から見えない側なので、目で見ても分かりづらいく歯科医院に来て知ることが多いです。
気付かず隣の歯の虫歯が大きくなり、神経を取る処置をしなければならない場合もあります。

②親知らずが隣の歯を押して歯列不正が生じる場合

親知らずが傾いて生えてきていたり、スペースがないのに生えてこようとすることによって手前の歯を押している場合、どんどん前に押されて他の歯がずれてきます。
せっかく矯正治療をしてとても綺麗に並んでいた方が、親知らずのせいでガタガタになってしまうことも多々あります。
これは、生える骨のスペースがなかったり、かなり横に向いてきて生えてきてしまっている場合は抜いた方がいい場合があります。
1本だけがズレるのではなく、押されて全ての歯が動いてしまうのです。

③歯肉が被さっていて炎症が起きている場合

親知らずが中途半端に顔を出していて、歯肉が被ってしまっている場合、そこの部分にプラークがたまり炎症が起きてしまいます。
これは、歯肉の一部分に限局せず周りにどんどん炎症が波及してしまうことも。
そうすると、頬を触るだけで痛みがあったり、頬全体が腫れてしまうことも。
この場合は抗生物質などにより炎症を抑えてから抜歯をした方がいいです。

以上をふまえて、定期的に検診に通いレントゲン写真を撮影したり、全体をチェックしてもらうことが大事です。
参考にしてみてください。

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