転生しよう!
環境因子のお話。
『異世界転生もの』の漫画を読んでいるといくつかのテンプレートがあって、最近発見したのは
主人公が勇者パーティーから突然ハブられる(「お前は役に立たない」と言われて)
パーティーの外に出てみたら、実はずば抜けた能力を持った縁の下の力持ちだった
冒険者ギルドで新しい出会いと冒険がはじまる
(主人公の有能さに気づかなかった元パーティーは全滅…)
あるいは
学園ごと突然、異世界に連れてこられて「君たちは勇者として召喚されたのだ」と言われる
周囲が優れた資質を開花させるなか、主人公だけが無能の烙印を押されて追放
しかし主人公には隠された能力があった
なんだかここまでテンプレート通りに作品がつくられていると痛快ですらあります。「このパターンね」と思ってついつい読んでしまいます(笑)。
『異世界転生もの』などが流行っているのを見ていると、誰もが「自分すら気づいていない秘めたる力に目覚めたい」という願望を持っているのではないか? と感じます。特に、読者層である若者は。
まァ、お分かりの通り、突然秘めたる力に目覚めるなんてことはありません。が、環境因子によって、自分の持っていたものがすくすく伸びることはあります。
たとえば、知り合いの若いデザイナーさん。仕事で必要に迫られ、訳もわからず覚えたデザインの技術が、ちゃんとした専門機関に通うことで研ぎ澄まされて今は1人でも仕事を獲得しています。
本人に言ったら怒られそうだけれど、引っ込み思案だったカメラマンが、割とどこにでも顔をだす僕と出会うことで(笑)世界を広げ、活躍のチャンスを増やしています。
異世界というのは現代らしいレトリックで、実はたった1つの環境因子が劇的な変化をもたらずことがあるのだと思います。電話1本・メッセージ1つで未来が変わった、ということはありませんか?
口にする必要はないので、その環境から何が得られそうか? あるいは何を失いそうなのか? というのは計算高く考えておいたほうがいいのかなぁと思います。
なぜなら僕たちは、自分の意思に関係なく見覚えのない世界に連れてこられることこそありませんが、自ら選んだり有効出会い件数を増やすことによって状況を変えられるから。
僕たちは転生できるのです(笑)。さあ、行きましょか。
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