7日間ブックカバーチャレンジ(3日目)

小学4年生までテレビゲームを中毒みたいにやっていたのですが、5年生で急に冷めたのでした。NECのPC-9801VXが家にきて、「マイコンBASICマガジン」の投稿プログラムを入力しているうちにプログラミングを覚えて、ゲームで遊ぶより作る方が断然おもしろくなったからです。このおもしろさは、人生で初めておもしれ〜と思ったことだったかもしれません。

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『ゲーム職人は眠れない』は1996年の発行で、大学生の頃に古本屋で500円とかで買ったんだと思います。「サムライ・メック」(1992発売)というMacのロールプレイングゲームがあるのですが、その第2作目「サムライ・メックII・天」(1994発売)ができるまでの苦闘を小説形式で非常に細かく描いたものです。「がんばれ森川君2号」や「アストロノーカ」で有名な森川幸人さんが登場する、ゲーム版『本の雑誌血風録』みたいな感じです。

と、紹介しておきながら、実はぼく「サムライ・メック」をプレイしたことないんです。こういうゲームがあったことも知りませんでした(あまりヒットしなかったと書いてありました)。じゃあなんでこの本を買ったかというと、ぱらぱらと眺めていたら、小学生の頃に遭遇した「ゲームを作るおもしろさ」にふたたびぶち当たったからなんですね。

ゲームの世界観やマップやシナリオ、それらを制約下でうまく表現するための試行錯誤や工夫が、小さめの文字でみっしり書いてあるんです。技術的なこともフラグや判定やアルゴリズムを具体的にこうすることで実現できたとか、こんなことを読んでだれが楽しいのだろう、あ、おれか、という具合にワクワクしたものです。

当時、「サムライ・メック」の世界(プレイしていないからぼくの想像上のですが)にはまって、無性にゲームを作りたくなって、ぼくもRPGを作って公開したほどでした。いまでもこのブックカバーをたまに見ては、ゲームを作るってのはおもしろいことだよなあと、小5で発見したおもしろさを確認しています。

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