ひとりそたぶ281 戦国時代

281回目は「戦国時代」です。男の浪漫溢れる時代ですね。多分現代人は絶対に住めないですけど。

しかし歴史ネタって持ってる知識の量で作り易さが違うと思う気がします。伝わるかどうかもありますし。

今回は毛利元就の有名な話を選びました。実際は言ってないそうですけど分かりません。息子の名前も調べれば分かりますけど、分かり易さを第一にしたので敢えて書きませんでした。

ではご覧下さい。

孤独なスメル
コント/毛利元就の三本の矢

息子達よ呼び出して悪かったな。大事な話があるから聞いておくれ。

ここに一本の矢がある。何の変哲もない普通の矢だ。

いやいや、手品をする訳では無い。わざわざそんな事でお前達を呼ぶ訳無かろう。まあ見とれ。

フンッ!!!一本ではこの様に容易く折れてしまう。うん、拍手は要らぬ。力自慢したい訳では無い。だから黙って見とれって。

ならばこの矢が三本ならどうであろうか。

フンッ!!!フーンッ!!!ハァハァ……。そう、この様に三本だと折ろうとしてもなかなか折るのが難しい。

どうした息子達よ?なぬっ?「別に手で折らんでも斧で折ったら良いじゃないか」って?

…………あー、ワシが言いたいのはそういう事では無くてな……。

だからワシの力自慢したい訳じゃないのよ。だったらちゃんと三本どころかもっと纏めて折るから。出来んけど。

この乱世の最中、一人一人の力には限界があるが三人で結束を纏めればこの混乱を乗り越えられる。そう教えたかったんだよ。

あん?「別に纏めてやるよか一本一本分けてやったら良いじゃないか?」って?

確かにそうだけども!一気呵成するより兵を分散させてそれぞれを叩いた方が楽なのは分かるよ!基本だもんね!

でもさあ、「兄弟居るのがバラバラでも力を合わせてこの戦国を乗り越えよう!」って!ワシが言いたいのはそういう事なの!!分かる?

どうした長男?三本の矢を寄越せって?おーっ!三本一気に折れた!じゃねえよ!!

だからさ!力自慢じゃねえのよ!割った所でって所があるよね!

「私ならもっと行ける!五本だ!!」じゃねえのよ次男!人の話聞かねえな!結構矢も貴重なのよ!無駄遣いすんなよ!

三男!「ならば俺は親父や兄さん達を超えてみせる!!七本持って参れ!!」じゃねえから!何に影響されてんだよ!

長男!!「この位なら朝飯前だ。長男の本気だ。吾輩は十本折ってみせよう」とか言うな!!多分無理だ!

あーもう!!下らねえ事で争ってんじゃねえよ!!子供の喧嘩かよみっともねえな!!

てかさ!!こんな所で仲間割れしてどうすんだよ!!ちゃんと兄弟力を合わせろっつってんだよ!!

何だと!?「三本も折れねえ。折る知恵もねえヤツは黙ってろ」だと!?俺はお前等の親父だぞ!!親に向かって何だその口の利き方は!!

そんで「戦国の世の中で親子も兄弟もクソもあるか」じゃねえから!一理あるけど!でも仲良い方が良いだろ!本当は平和が一番なんだよ!

あーあ、そんで結局子供達矢をバンバン折りまくってるし……。この後どうすんだ……。

そんでもって親としての威厳も無くなるし、兄弟仲も悪くなるし……。良い話で纏めようと思ったのに最悪だ……。もう、

  

  

  

やーねー。(林家木久扇師匠の表情で)

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