わたしが母のお雛様を飾る理由
少しだけ重たい腰を上げ、先日ようやくお雛様を出した。
一般的にお下がりは良くないこととされているが、我が家は私の母が、母の祖母から買ってもらったという60うん年ものの年季の入った雛人形を譲り受けた。といってもそんなたいそうなものではなく、男雛と女雛だけの実にシンプルなものだ。
私が古いもの好きだからというのもあるが、小さい頃から見慣れたお雛様で愛着があった上に、ちょっと小顔で切長の目は、上品で本当にとてもいいお顔なのだ。見れば見るほど、作り手の手仕事の美しさをひしひしと感じ