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熱中できるものがたくさんある人が、1つのことに深く熱中できているとは限らない

のではないかと。

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「facebookでシェアした7年前の投稿を振り返ってみよう」

こういうfacebookのご厚意に対して、もう7年も経ったんだ!?とドキッとする人も多いのではないだろうか。

時間が過ぎるのが思ったより早いことに冷や汗をかくのと同時に、わたしは7年前と比べると1つのことにのめり込むことが少なくなったなと感じてはがっかりする。

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7年前。大学生だったわたしは、他の同級生と比べると色んなことに興味があるほうだったと思うが、今よりも行動範囲は小さかった。

知っている「大人」といえば、親以外には長いものに巻かれる教師か生徒に手を出す教師、あとは社会人なのに自分の意思で大学で学ぶ"変な"大人だけだった。

この"変な"大人たちのことは嫌いじゃなくて、むしろ興味があったので今でも何人かと連絡を続けているが、まあ今回の話とは関係がないので省略する。

とにかく小中高と先生には恵まれなかったので、大人に対するイメージが良くないまま育ったように思う。

しかし甘えたい気質だったわたしは、学校でだれか頼れる年上がほしかった。

そうなると、ターゲットは部活やサークルの先輩に絞られた。

わたしはいつだって先輩たちが大好きだった。

マンモス級の部活に入ったことがないからかもしれないが、先輩と名のつく人は男女問わずたいがい好きになった。

筆不精なわたしがfacebookをはじめたきっかけも、大学の先輩たちと、ずっと、家でも、電車の中でも、寝る直前まで、繋がっていると、1人じゃないと信じていたかったからだった。

今にして思えばそう思っていたことが気持ち悪いけど。重くてこわいけど。

でも学生時代の主たる生命線が先輩たちだったのは確かで、キュンとしたのも、どん底まで落ちたのも、励ましてほしかったのも、全部先輩だった。

その先輩たちの後を追ううちに、わたしは部活やサークルの活動内容を忠実にマスターしていった。

脇目もふらずどハマりしていたのだ。先輩と部活に。

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社会人になると、自分の意思でいろんなバックグラウンドの人と出会いやすくなる。

そうすると、面白い大人がたくさんいることに気付く。

たくさんの素敵な大人と出会って、素敵なコミュニティがたくさんあることを知り、あれもこれも100%の力を出してやってみたいと思うようになる。

どハマりできるものが2つ、3つと増えていく。

そうすると、やる気に満ちた気持ちとは裏腹に、1つ1つのことに集中できなくなっていく感覚がする。

やることも増えるので、片手間で片付けるべきタスクも多くなり、「忙しい」と口に出すようになる。

そうして「忙しい」気持ちが前に出るあまり、すぐ次のタスクに思考が向くクセがついてしまう。

「今」に集中できず、楽しむべき時に楽しめない自分がいることに気付く。

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「7年前の投稿を振り返ってみよう」と言われて思い当たるのは、この7年で熱中できるものが増えて自由に活動できるようになったものの、執着できるほどのものは何もなくなったな、ということである。

サラッとしていると言えば聞こえはいいのかもしれないが、どこか満足していない自分がいるのも確かである。

今にして思えばここまでの人生で1番満ち足りていたように感じる7年前の自分に、「大人になるともっと満ち足りるぞ〜」とドヤ顔で語れるような生活をしたいものである。

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