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移動が好き


昔から本を読むのが好きだった。
新幹線や飛行機などまとまった時間が要する移動で、しかも着席という制限がある中でする読書は特に好きだった。(制限がある中で最大限のベストを選択する、という行為がたぶん得意 なにもないところから選ぶことは選択肢が多すぎて逆に苦痛なタイプ) 
同じように、電車の中で単語帳を開くのも学生のときは好きだった。

自分は好きなことをしているのに、その間に乗り物は行き先に運んで行ってくれる感じが、ただソファで本を読んでいるときよりも「事をなしている」感があってお得だと思っていたから。

そういうふうに小学生くらいのときによく考えていたことを、出張の新幹線に乗りながら思い出した。
最近はずっとそんなことをすっかり忘れていて、せかせかパソコンを開きながら移動していて、はーーーなんでこんなにやらなきゃいけないことあるのに移動もしなきゃいけないの、という気持ちで三半規管をやられながら揺られていた。

自分の状況や気持ち次第で、同じ数時間でもほんとうに過ごし方や捉え方が変わるんだなと身にしみて感じる。

特にオチはないのだけれど、少し余裕ができると本来の自分の考え方をたぐりよせられた気がしてうれしかったという話。

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