見出し画像

来年に地震が来る?などの短期的予測が不可能な理由

Q:地震は何故予測できないのですか?予測できれば被害は甚大にならなくていいのになあと思います。今そういう技術が無ければ、今後、どういう技術があれば、地震到来の時期の予測、具体的には来年来るなど、が出来ると思われますか?

今回は、地震の発生原理や地震波の伝播について、わかりやすく解説していきたいと思います!

地震は、私たちの生活に大きな影響を与える自然現象の一つですが、そのメカニズムはどのようなものなのでしょうか?


地震は、地殻プレートとマントルの接着面で起こることが多いのですが、その理由は何なのでしょうか?

地殻プレートとマントルの接着面とは?

地球の地殻は、複数のプレートに分かれており、それらのプレートはマントルという層の上に浮かんでいます

マントルは、地球内部にある熱い岩石からなる層で、温度や圧力によって流動性があります。プレートは、マントルの流れによって動くことがありますが、その際にプレート同士がぶつかったり離れたりすることがあります。このとき、プレート同士が接触する面を接着面と呼びます。

なぜ接着面で地震が起こるの?

プレート同士が動くことによって、摩擦力が生じるからです。プレート同士が互いに引っ張ったり押したりすることで、接着面に沿って摩擦力が発生します。この摩擦力は、プレート同士の動きを妨げる働きをしますが、一定の限界までは耐えられます。相撲の取り組みのような感じでしょうか。

しかし、限界を超えると、摩擦力が克服されてプレート同士が急激に動き始めます。2ストライク3ボールの局面が浮かびました。このとき、接着面で蓄積されたエネルギーが一気に解放されることで、地震波が発生します。地震波は、振動や揺れとして周囲に伝わります。

地表 VS マントル VS プレート:世界の地震の9割はプレートだった!

このようにして起こる地震をプレート境界型地震と呼びます。プレート境界型地震は、世界中で起こる地震の約90%を占めています。特に、太平洋プレートやフィリピン海プレートなどの海洋プレートが沈み込む場所では、大規模な地震や津波を引き起こすことがあります。日本もこのような場所に位置しているため、多くの地震や津波に見舞われています

東北や北海道に多い!?マントルで発生する地震とは?

しかし、すべての地震が接着面で起こるわけではありません。実は、マントル内部でも地震が起こることがあります。これは、マントル内部でも温度や圧力の差によって岩石が変形することで起こります。この場合も、岩石内部で蓄積されたエネルギーが解放されることで、地震波が発生します。このような地震を深発型地震と呼びます。深発型地震は、深さ300km以上の場所で起こることが多く、日本では東北や北海道でよく観測されます。深発型地震は、地震波が長い距離を伝わるため、広い範囲で揺れを感じることがあります。

地震波とは何?

地震波とは、地震の発生によって地球内部に伝わる振動のことです。地震波は、地球内部の物質を通過することで、地球表面に到達します。地球表面に到達した地震波が大陸や建物などに伝わることで、揺れや振動が生じます。地震波には、主に以下の3種類があります。

P波:最初に到達する波で、物質を圧縮して伝播するため、地球内部の固体や液体を通過できます

S波:P波の後に到達する波で、物質を横方向に振動させるため、固体を通過することができますが、液体は通過できません

表面波:地震発生地点の地表面に近い部分で発生する波で、地球表面を伝播し、地震発生地点から遠く離れた地域でも揺れが生じます

地震波は、地球内部を伝わるため、地震発生地点から遠く離れた地域でも揺れが生じます。しかし、その揺れの大きさや持続時間は、距離や方向によって異なります。これは、地震波が地球内部の異なる物質を通過する際に伝播速度が変化するためです。例えば、P波は液体よりも固体の方が速く伝わりますが、S波は液体では伝わりません。また、P波やS波は表面波よりも速く伝わります。このようにして、地震発生時刻から計算される理論到達時刻と実際の到達時刻にはずれが生じることがあります。このずれを利用して、地震発生場所や規模を推定することができます。

また、地震波は地球内部で伝播する際に、地球の構造や地形によって反射や屈折や拡散されることもあります。これらの現象は、光がプリズムやレンズなどを通過する際に起こる現象と同じようなものです。例えば、光がプリズムを通過するときに色分けされるのは、光の屈折によるものです。

同様に、地震波が異なる物質を通過するときに屈折されることで、方向や速度が変化します。また、光がレンズを通過するときに集まったり散らばったりするのは、光の反射や拡散によるものです。同様に、地震波が凹凸のある物質を通過するときに反射や拡散されることで、強度や分布が変化します

人工的に地震波を液体だけ通過するようなしくみにできないものか?答はNOだった!!


石川県能登半島地震のときに、関西や関東まで揺れが広がったことに驚いた私。固体を通過する波が原因なのではないかと考えており、建物や地形を人工的に変化させて、地震波を海の外や本州の外へ逃す方法はないのかと思いました。
これは、雷を避けるのと同じように、地震の伝わり方を線路のようにコントロールするというけっこう単純な発想です。

少しワクワクもあったのですが残念ながら、この方法、現実的ではなかったようです!!

なぜなら、地震波は一種類ではなく、複数の種類があり、それぞれ異なる物質を通過する能力があるからです。地震波には、主にP波とS波という2種類がありました。

P波は圧縮波で、固体や液体や気体を通過できます。S波はせん断波で、固体だけを通過できます。P波はS波よりも速く伝わりますが、S波の方が揺れが大きくて被害をもたらしますこの2種類の波は、地震源から放射状に広がりますが、地表や境界面に到達すると反射や屈折を起こします。反射とは、鏡のように角度を変えずに跳ね返ることです。屈折とは、水中のスプーンのように角度や速度を変えて進むことです。

この反射や屈折の現象は、地震波が異なる物質を通過するときに起こります。例えば、空気と水や水と岩石などです。このとき、P波はそのままP波として伝わりますが、S波はP波に変化したり逆にP波からS波に変化したりします。これらの変化した波を合わせて表面波と呼びます表面波は地表付近で伝わるため、揺れが大きくて長く続きます。表面波は液体でも伝わるので、海底でも発生します。

つまり、地震波は固体だけでなく液体でも伝わるし、反射や屈折で方向や速度や種類が変わるので、人工的にコントロールすることは非常に難しいということです。

建物や地形を変えても、それだけでは地震波を逃すことはできません。むしろ、建物や地形が反射や屈折の原因になってしまう可能性もあります。

じゃあどうすれば!?

GPT-4先生曰く、

答えはシンプルです。耐震性の高い建物を作ることです。建物自体が揺れに強くなれば、地震波の伝わり方に関係なく、被害を減らすことができます。日本は地震大国なので、建築基準法や耐震診断などで、建物の安全性を高める努力をしています。もちろん、完全に地震に対抗することはできませんが、科学的な知識と技術を活用して、できるだけリスクを低減することが大切です。

建物はそうなのね、と分かりましたが、道路の破壊はどうしたらいいのかな?と思いふけっていたところ、ラバー素材にすれば、うねりがあっても割れにくい?と思ったので質問してみました。


道路の素材にラバー成分を混ぜることで、震度6以上の揺れで道路が崩れないようにできる!?


実は、世界中でいくつかの国や地域で、ラバー成分を含む道路が作られています。例えば、アメリカでは、古いタイヤをリサイクルしてラバーを取り出し、それをアスファルトに混ぜて道路を作るという方法があります。この方法は、環境にも優しく、コストも安く、耐久性も高いという利点があります。また、日本でも、東京都や神奈川県などで、ラバー成分を含む道路が試験的に作られています。これらの道路は、雨水の排水性や静音性が向上するという効果が期待されています

ラバー成分を含む道路:地震対策としても有効?



残念ながら、あまり効果がないことがわかりました。なぜなら、地震の揺れは、道路の表面だけではなく、地盤や基礎構造にも影響するからです。つまり、道路の表面がラバー成分で柔らかくても、地盤や基礎構造が硬くて割れたり崩れたりしたら、道路も一緒に壊れてしまいます。

実際に、過去の大きな地震では、ラバー成分を含む道路でも被害が出た例があります。例えば、2011年の東日本大震災では、神奈川県横浜市でラバー成分を含む道路が割れたり沈下したりしたことが報告されています。

道路の素材にラバー成分を混ぜること:地震対策としてはあまり有効ではない

地震対策だけではなく、他の面でもメリットがあります。
例えば、環境保護やコスト削減や快適性の向上などです。

ここで、ふと思いました。

地震はプレートやマントルに蓄積されたエネルギーが限界になるから、その反動で起こるんだと。それなら、限界エネルギーの量を予測出来れば、地震の予測につながるんじゃないかなと。いうことで、聞いてみました。

マントルに蓄積された限界のエネルギーとは?

マントルとは、地球の内部にある岩石層で、地殻と核の間に位置しています。マントルは高温高圧の状態で、流動性があります。マントルの流れは、地球の熱や回転によって駆動されており、プレート運動や地震などの現象を引き起こします

マントルの流れは、一定ではなく、時には速くなったり遅くなったりします。このとき、マントル内部にエネルギーが蓄積されます。このエネルギーが一定の値に達すると、マントルが急激に変化し、大規模な地震や火山噴火などを引き起こす可能性があります。この値をマントルに蓄積された限界のエネルギーと呼びます。

プレートの摩擦の限界エネルギーとは?

プレートの摩擦の限界エネルギーとは何でしょうか?プレートとは、地球表面を覆っている岩石片で、マントルの上を動いていますプレート同士がぶつかったり離れたりするとき、摩擦力が発生します。この摩擦力は、プレート間にエネルギーを蓄積します。このエネルギーが一定の値に達すると、プレートが急激に動き始め、大規模な地震や津波などを引き起こす可能性があります。この値をプレートの摩擦の限界エネルギーと呼びます。

限界エネルギーを人工的に感知することはできる!?

答えは、可能です!実際に、科学者たちはさまざまな方法でこれらのエネルギーを測定しています。

マントルに蓄積された限界エネルギーを感知する方法

例えば、マントルに蓄積された限界エネルギーを感知する方法としては、以下のようなものがあります。

  • 地震波や重力波などを利用して、マントル内部の密度や温度や圧力などを推定する。

  • 人工衛星やGPSなどを利用して、地球表面の変形や移動などを観測する。

  • 火山噴火や地殻変動などを利用して、マントル内部の物質や流れなどを分析する。

プレートの摩擦の限界エネルギーを感知する方法

また、プレートの摩擦の限界エネルギーを感知する方法としては、以下のようなものがあります。

  • 地震計や加速度計などを利用して、プレート間の応力やひずみなどを測定する。

  • 電磁波や音波などを利用して、プレート間の摩擦係数や温度などを推定する。

  • 地質学や古生物学などを利用して、プレートの歴史や動きなどを復元する。

これらの方法によって、科学者たちは限界エネルギーの値や分布や変化などを知ることができます。これは、地震や火山噴火などの予測や防災に役立つ重要な情報です。

それなら、これらは南海トラフが来年来るよなど、具体的な予測に繋がるのか、出来るのかを聞いてみました!

地震の発生メカニズム


https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/Plates_tect2_en.svg/1200px-Plates_tect2_en.svg.png


地震とは、地球内部の岩盤がずれてエネルギーを放出する現象です。岩盤はプレートと呼ばれる大きな塊に分かれており、それぞれが熱や圧力の影響でゆっくりと動いています。プレート同士がぶつかったりすれ違ったりすると、摩擦や張力で岩盤が歪んでエネルギーが蓄積されます。このエネルギーが限界を超えると、岩盤が急激にずれて地震が起こります

予測は不可能だった!!

地震の予測とは、この岩盤のずれやエネルギーの蓄積を観測して、いつどこでどのくらいの規模の地震が起こるかを推定することです。しかし、これは非常に難しいことです。なぜなら、プレートの動きや岩盤の歪みは非常に複雑で不規則であり、多くの要因によって変化するからです。例えば、同じ場所でも時間や季節によって水分や温度が変わりますし、遠く離れた場所で起こった地震や火山噴火なども影響を与えます。また、岩盤のずれやエネルギーの蓄積は微小なものから巨大なものまで様々であり、それらを正確に測定することも困難です。さらに、地震は一回起こるだけではなく、前震や余震という形で連続的に発生しますし、予想外の場所や規模で起こることもあります。

数十年単位なら予測可能だった!


https://www.jishin.go.jp/main/chousa/20_yosokuchizu/yosokuchizu2020_mm.pdf

西日本の太平洋側沖合いの南海トラフでは、これま で100年前後の間隔で巨大な地震が発生しており、前回の地震から70年以上が経過しているため、西 日本の太平洋岸で確率が非常に高くなっています

https://www.jishin.go.jp/main/chousa/20_yosokuchizu/yosokuchizu2020_mm.pdf


したがって、地震の予測は完全ではありません。現在の科学技術では、長期的な予測(数十年から数百年単位)や中期的な予測(数年から数十年単位)はある程度可能ですが、短期的な予測(数日から数週間単位)や即時的な予測(数分から数時間単位)はほとんど不可能です。長期的な予測や中期的な予測は、過去の地震データやプレートの動きを分析して、将来起こり得る地震の確率や規模を推定するものです。しかし、これらはあくまで統計的なものであり、具体的な時期や場所を特定することはできません

短期的な予測や即時的な予測は、地震発生直前に現れるとされる前兆現象(地殻変動や電磁波変化など)を捉えて、地震発生のタイミングや規模を予測するものです。しかし、これらの前兆現象は必ずしも地震と関連があるとは限らず、また、地震発生までの時間が短すぎて対策を講じることができない場合もあります。

深く・詳細が知れる技術に期待される短期的地震発生予測

では、今後どういう技術があれば、地震の予測がより正確になるでしょうか?それは、地球内部の状態をより詳細に観測できる技術や、地震発生のメカニズムをより深く理解できる技術です。

例えば、地下深部にセンサーを設置して、岩盤のずれやエネルギーの蓄積をリアルタイムで測定する技術や、人工衛星やドローンなどを使って、地表の変化や電磁波の変化を高精度で観測する技術です。また、人工知能やスーパーコンピュータなどを使って、膨大なデータを分析し、地震発生のパターンや法則を見つけ出す技術や、実験やシミュレーションなどを使って、岩盤の物理的な挙動や地震発生の条件を再現する技術です。これらの技術が発展すれば、地震到来の時期の予測、具体的には来年来るなど、が出来る可能性が高まるでしょう。

完璧≠地震の予測

しかし、それでも地震の予測は完璧ではないかもしれません。地震は自然現象であり、人間が完全にコントロールできるものではありません

過去200年間に国内 で大きな被害を出した地震を調べると、平均して海溝型地震は20年に1回程度、陸域の浅い地震は10年 に1回程度起きています。このため、自分の地域で最近地震が起きていないからといって安心はできませ ん。日本国内で相対的に確率が低い地域でも、油断は禁物です。そのような地域でも、1983年日本海中 部地震(M 7.7)や2005年の福岡県西方沖の地震(M 7.0)、2007年能登半島地震(M 6.9) のように、大きな 地震が発生し、強い揺れに見舞われて大きな被害が生じました1995年兵庫県南部地震(M 7.3)や2016 年熊本地震(M 7.3)での強い揺れは、確率が比較的高いところに対応していると言えますが、直近には大 地震が起きていなかった場所で発生しました。

https://www.jishin.go.jp/main/chousa/20_yosokuchizu/yosokuchizu2020_mm.pdf

どこで地震がいつ起こるのかの予測は、今のところ出来ないみたいですが、どのあたりで、いつ頃、地震が起こる可能性があるという推測要素が強い予測は出来るんだと。いつ雨や雪が降るのか分からないのと同じなんだなと思いましたが、技術が進んで感知できるようになればいいなと思いますが、それはいつ頃なのかは地震の予測と同じですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?