2022カタールW杯・欧州予選 Group.D 第4節~ フランス vs ボスニア・ヘルツェゴヴィナ ~
こんにちは、びんびんびんです。
『欧州予選アーカイブ化』計画。
各レビュアーのレビューも出揃い始めていますので
是非ご覧ください!
そしてPick Up Players'ページも出来上がりました!
今から2022カタールW杯、EURO2024に向けて推しメンを
探してみてはいかがでしょうか!
それでは #欧州予選グループD全部見るマン
前回W杯優勝、グループD1位通過大本命のフランス(ポット1)と
最後に勝利を上げたのは2019年11月と約2年間12戦勝利なしの
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(ポット4)との一戦です。
両チームのラインナップ
それでは両チームのラインナップから。
青のユニフォームはホームのフランス(2勝1分の首位)
白のユニフォームはアウェイのボスニア・ヘルツェゴヴィナウクライナ(1分1敗の4位)
フランスは怪我人続出でスタメンにA代表デビューのヴェレトゥを抜擢。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナは5か月前の前節から2人を代えて挑む。
それでは前半から振り返っていく
前半
前半開始
ずっとフランスがボールを持ちハーフコートゲームのような展開。
それに対しボスニア・ヘルツェゴヴィナは、
532の陣形で中央と裏のスペースを固める。
ボール奪取後は、ジェコになんとか届けるも身体を張って
ファールをもらうがやっとであった。
(ジェコのファールをもらうプレーは十分すぎるが)
フランスはボールさえ持っているがビッグチャンスや惜しいシーンを作れるわけではなく、サイドからのクロスという淡白な攻撃が目立った。
そして先制点は突然生まれる。
ジェコが粘って獲得したFKをピャニッチが直接狙うもロリスがキャッチ。
GKからのビルドアップを試みるがボスニア・ヘルツェゴヴィナの2トップ脇に下りたレマルがヴァランへのパスを引っかけジェコの左足一閃。
身体を張ってプレーしてきたジェコへのご褒美のようなゴールであった。
試合を塩漬けしつつ数少ないチャンスを物に出来れば、、
というボスニア・ヘルツェゴヴィナの思い通りに。
先制しさらに中央と裏を固めるボスニア・ヘルツェゴヴィナだったが
先制からわずか3分後、ムバッペのコーナーキックを
グリーズマンに合わせられ同点に追い付かれる。
その後もフランスがボールを持ち押し込むが
なかなかシュートまでは持ち込めない展開でこのまま前半が終了。
戦況
フランスは自陣からのビルドアップを
2CBとアンカー+片方IHの22ボックスビルドアップに。
片方のIHが相手の2トップ脇に降りればもう片方は前線へがお約束。
ミドルゾーンまでは大外に右クンデと左ムバッペとするが、
相手陣地に押し込むと2CB3センターで後ろを構え大外を両SB。
中央にグリーズマン、ベンゼマ、ムバッペの強力トリデンテを揃える。
それに対してのボスニア・ヘルツェゴビナは、532で撤退。
敵陣で追い込めそうであればプレスに出るが、
基本的には中央を固めることと裏のスペースを消すことを選択。
ボールを保持しながら押し込めているフランスだが、中央を固められていることにより大外からのクロス一辺倒な攻撃に終始してしまう。
中で待ち受けるのはベンゼマとムバッペであり
クロスに合わせるのが上手なタイプでもなく得点が生まれない。
大外の配置もクンデとディーニュでクロスに強みがある選手ではなく
淡白な攻撃が続き、非常にもったいなかった。
さらには、スペースがなくハーフスペースに配置されたムバッペは
終始息が出来ておらず試合から消えていた。
一方のボスニア・ヘルツェゴビナ。
フランスにボール保持を許すため、基本的には532の撤退守備でしたたかにチャンスを伺う。ボール保持時は3142の形。
右IHのピアニッチが下がり気味でプレーするため3412にも見える。
ボスニア・ヘルツェゴビナのボール保持に対してフランスは43で守る。
守備の時間が短かかったためか強力トリデンテは敵陣でのプレスには参加するが、自陣ではほとんど守備に関与せずであった。
ボスニア・ヘルツェゴビナはフランスが43で守ることを
織り込み済みで準備をしてきていたように見えた。
最近の5レーン攻撃だと大外のWBは幅を取って最前線まで張ることが多いが、ボスニア・ヘルツェゴビナのWBはボール保持の安定を優先して中盤のサポートが出来る高さにポジショニングしており、かなり効いていた。
フランスとしてはグリーズマンやムバッペが下がってくることは少なく、 IHが飛び出る形で対応していたが、このボスニア・ヘルツェゴビナの両WBの立ち位置は中盤でのボールの逃げ場となり、さらには攻撃の起点にもなっていた。
WBから斜めのボールをバイタルエリアに入れ、2CBvs2FWの構図を作り
コンビネーションで崩してシュートまで!を狙っているように見えた。
ただそこは前回W杯優勝のフランスCB陣。簡単にはやられない。
ジェコが孤軍奮闘していたが、
ヴァランを中心に危険な場面はほとんど作らせなかった。
後半
後半開始
フランスは前半にビルドアップでやらかしてしまったレマルに代えて
A代表デビューとなる21歳のチュアメニを投入。
昨季のリーグ・アンでボール奪取数がリーグ2位、
インターセプト数がリーグ4位とモナコで売り出し中の大型ボランチである
(※売り出し中:知名度が高まっていくこと。また、その人。)
後半51分それは突然起こった。
フランスの右SBクンデが危険なタックルによりレッドカードを受け一発退場。相手のクリアに対してプレッシャーをかけにいった形だったが不用意な危険なタックルになってしまった。
10人になったフランスはすでにイエローカードを貰っていた
アンカーのベレトゥを下げ右SBにデュボアを投入。
ポグバとチュアメニを横並びに423の形で残り時間を戦うことに。
ここから試合が動くかと思いきや、見事に裏切られる形となる。
相手が10人になったボスニア・ヘルツェゴヴィナだが、
これまでと戦い方を変えず、より慎重にこのまま引き分けで終えてもOK
というような戦いを選択したのだ。
そのため後半も10人になったフランスがボールを保持し試合を進める。
しかし、ボールを保持することは可能だが、
10人と言うこともあってなかなか決定的なシーンが作れない。
時間が経過するにつれボスニア・ヘルツェゴビナにも疲れ/綻びが出始め
少しずつスペースが空くような展開に。
するとムバッペが水を得た魚のように左サイドからのドリブル突破を中心にボスニア・ヘルツェゴビナゴールに迫っていった。
ムバッペが水を得た頃、デシャンが決断する。
ベンゼマとグリーズマンに代えてコマンとマルシャルを投入、
スペースがあると活きるドリブラー3人を前線に並べ得点を取りに行った。
しかし人数不利を覆すのに単独でのドリブル突破だけでは厳しく
このまま試合終了の笛。
枠内シュート計4本、お互いのパス成功率が90%と
スタッツからも分かる通りかなりの塩試合となった。
さらに試合後、ムバッペの負傷離脱が発表された。
フランスはEUROで大怪我を負ったリュカ・エルナンデス、クラブで負傷したパヴァールを含めると主力選手6人を欠いて次節ウクライナに乗り込む。
ボスニア・ヘルツェゴビナはこれで13戦勝利なし。
次節はホームにカザフスタンを迎える。
気になった選手
■E・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ/インテル)
今季から活躍の場をインテルへ移したストライカーは
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表での最多出場記録、最多得点記録の保持者。
すでに35歳と大ベテランだが、この試合では身体を張り孤軍奮闘していた。
昨シーズンはもう動けない旬が終わったFWと揶揄されていたが、
この試合ではそんな姿を微塵も感じない活躍ぶりであった。
クラブでも開幕戦でゴールを上げるなど状態が良さそうであるが、
活躍は代表戦だけにしてほしい。笑
試合結果
2021.9.2
2022カタールW杯・欧州予選 Group.D 第4節
フランス 1-1 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
【得点者】
フランス:グリーズマン 39''
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ:E・ジェコ 36'
【退場】
フランス:クンデ 51'
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。
これにてグループD第4節は終了です。
しかしすぐに第5節が始まります。強い気持ちで。
それではまた!
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