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お寺の役割を体験する

 愛知県碧南市にある大浜地区。ここにはたくさんのお寺や昔ながらの街並みが残っていて、てらまちと呼ばれている。この場所を中心に歩いて暮らせるまちづくりを進めて、もう20年になる。

 この地区にある10カ所のお寺は十カ寺と総称され、昔のこの地区の繁栄を現在に伝えている。そもそもなぜこの狭い地区にこんなにたくさんのお寺が密集しているのか。その話はまたの機会にしよう。(できるのか?)
 その十カ寺の中の3つのお寺で、大祭と呼ばれる行事が行われ、参加をしてきたので、その時感じたことを書きたいと思う。

・常行院 浄土宗鎮西派(1月4日 日限地蔵大祭)
https://www.hekinan-kanko.jp/highlight/detail/21/

・海徳寺 浄土宗西山深草派(1月12日 十二支大祭)
https://www.hekinan-kanko.jp/highlight/detail/16/

・観音寺 信貴山真言宗(1月18日 初観音)
https://www.hekinan-kanko.jp/highlight/detail/18/

 まず、常行院と海徳寺。こちらは同じ浄土宗なだけに、内容は似ていた。事前に受け付けていた参拝客が受付をすると、その方に対してお経をあげる。お経のあげ方もよく似ており、太鼓をたたきながらお経をあげていた。お経をあげながらリズムよく太鼓をたたく。これはかなり修練が必要と感じた。海徳寺では経典を開いたり閉じたりもしていたが、常行院はそのようなことがなかったと思う。

 観音寺は申し込みが多いのか、ひとりひとりに対してお経をあげるのではなく、ある程度まとめて名前を読み上げていた。お経のあげ方も他とは違っていて、歌を歌うようにお経をあげていたのが印象的だった。そのためか、こちらは太鼓などはたたかず、小さい鉄板をたたいて音を出していた。
 どのお寺もお経が終わると、お札を受け取り、お寺の中や隣の和室などでもてなしをうけ、帰宅するというのが一連の流れのようだった。

 参加して感じたのが、お寺という場所は地域のコミュニティであるということ。特定の日にお寺に集まり、お経をあげてもらい、お寺という独特な雰囲気の中で語り合う。昔から変わらない人と人とのつながりをはぐくむ場所としての役割がお寺にはあるということを実感した。

 今回、大祭の様子を見させてほしいとお願いしたところ、どのお寺も快く対応していただいたばかりか、「ようお参りくださいました」と言っていただいた。とてもありがたかった。
 自分自身、お寺で特別な時間を過ごし、お寺の魅力に触れることができた。市内にはほかにもたくさんのお寺がある。ほかのお寺もぜひ回りたい。

大祭の様子は自分が感じたこと、見たことを記載しましたが、お経のあげ方などは状況によって違う場合もあると思います。ご了承ください。

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