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小売業の最新潮流。今と未来、品揃えとIT化はどこまで進む?

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ショールーミング、オムニチャネル、無人店舗、モバイル決済、ICタグなど、新しいイノベーションに支えられた次世代小売業態の開発推進について考察します。
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2019年2月の記事一覧

小売業用語=VMDを深く掘る。その2

前回の続き。 実店舗、売場はVMDによって人が吸い寄せらて、店にはいってから買うもの・欲しいものが見えてくる。今のEコマースにはそれがない。タイムセール訴求やクーポン訴求ばかりである。 取り立てて色とか素材とかに興味のない人も、色とか素材が美しく揃っていたり、組み合わせが素敵だったりすると目が留まるものだ。それを考えてファッションやセレクトショップのMDやデザイナーは、そのシーズンのテーマカラーやテーマとなる素材を決めて、それを中心に、まずスタイリングを起案する。 ※I

日常的に家計調査(消費支出動向)をウォッチしてみよう。発見があるよ。

わざわざアンケート調査とかをしなくても、一般家庭の消費の動向をコト細かに探れるマーケティングデータがあることをご存じ? 総務省統計局が長期時系列で更新しつづけている、『家計消費』のデータだ。 Excelのフォーマットで提供されているため加工やグラフ化も自由。この十数年間で一般家庭での消費傾向がどのように様変わりしてるのかが見て取れる。 以下2000年~2017年の推移を品目分類で見てみたものを参照してみて欲しい。(筆者作成) 食品や健康・医療関連の消費支出は増加傾向だが、

小売業用語=VMDってさて何でしょう?Eコマースに足りない訴求概念。その1

AmazonやZOZOなどのEコマース事業者の市場が拡大してるので、小売業というとオンライン販売に明るい未来があるように見えています。 しかし、ことデザイン性やライフスタイル性の強いファッション商品や生活雑貨などは、実店舗で起こっている(起こしている)購買行動がオンラインショッピングでは起こっていないのが実情。現状のEコマースサイトには、実店舗には全く肉薄できてないポイントがあります。 それがVisual Merchandising 略称でVMDと呼ばれる手法です。 なんじ