見出し画像

#293 キャリア安全性・主体性を深堀る21ー「人のための仕事」で増える社会資本

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織づくり、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点で、ゆるゆるとお話をしている番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったら、フォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。


キャリア安全性・主体性のお話をしています

いまですね、キャリア安全性・主体性の話をしています。主体性を考える上で、3つの資本……つまり「人的資本」「金融資本」「社会資本」が大切なのではないかと思っています。そこで、3つの視点でお話ししています。

その中で、社会資本について。つまり「人とのつながり」をどう作るか?についてお話をしています。

昨日はですね。「外に出る」というお話をしました。

人とのつながりをつくる上では「外に出よう」と。この外に出る大切さは、人とのつながりをつくるうえで、8割、9割を占めるんじゃないかなぁ……という気がしますよね。

8割、9割というんだったら、もっと要素分解した方がいいかな? と思いますが、いったん置いておいて、次に進みますね。

今日の話は、つながりをつくるために「人のために仕事をする」

以前、社会資本を高めるために必要なことを4つ挙げました。その4つとは「情報発信」「外に出る」「人のために仕事をする」「仕事の品質を上げる」です。

今日は、「人のために仕事をする」について話をしてみたいと思います。

「人のために仕事をする」とは何か?

これは僕の経験値なので、当てはまるかもしれないし、必ずしも当てはまらないかもしれませんが、「人のために」と言うと、なんだか「いい人ぶっちゃって、何言ってんのさ……」という感じになるかもしれませんよね。また、「いや、ビジネスは慈善事業じゃねーぞ」という話もあるかもしれません。

ここで、「人のために仕事をする」とは何か? というと……

「人のために仕事をする」とは、言い方を変えると、人から「ありがとう」と言われること。人の縁をつないでいくためには、この「ありがとう」と言われることって、結構重要だと思うんですよね。

新たなことを始めるのは勇気がいる。だから……

特に、新たなことを始めるときって、まだ、何の成果が出るか分からない。何の結果が出るかも分からない。

そういったことを取り組むのって、結構、勇気がいることで。

それを「誰かといっしょにやろう」みたいになる時の、うまくいくパターンがあるとしたら、「みんな、手弁当でやる」ことだと思っています。

最初から、どうなるかわからないものに対して「仕事だから」っていう感じで、「お金をもらったから仕事をします」みたいな人たちとの関わりの中では、良いものは生まれない……というのは、もう実体験で。

なので、なにか「新たなことを始めよう」という時に、みんなで「手弁当でやる」というときの、「人とのつながり感」というのは、他では代えがたいものですね。

「想いの共感」からくる行動

この「代えがたいもの」というのを、「これをやっておけば、後でリターンが来るだろう」みたいな、損得で考えると、人とのつながりづくりってうまくいかないんです。

そうではなくて、「あの人の、あの思いは、確かに、本当にそう思う」と。だから「ぜひ、いっしょにやりたい」っていう感じ。うまく伝わっているか、どうかは分からないんですけどね。

でも、そういった損得ではなく、「あの人が、こういうことをやりたいと言っている」ということに共感するから取り組む。

すると、その先どうなるのか?

もちろん、仕事としてやるんだったら、当然、お金は得るべきだと思うし、無償で働くのはいいことだとは思わないんです。だけど、「これはきっと、将来返ってくる」と思っている。なぜならば、「それは、自分が大事だと思う」から。「それ、いま、必要だと思っている」から。

こういったことに、もし、取り組んでいる人が周囲にいたとしたら、その人のために仕事をする。手を挙げて仕事をする。あるいは、言われる前に「これ、大事だと思うので、やっておきました」とか、「それって、こういう感じじゃないです?」って、自分の解釈で「こんな感じ」を見せられるものがあるとするんだったら、それを形で示す。

それは、「やりたいからやる」んでしょうけどね。自分が相手から、何かの報酬を得るわけではない。でも、人のために仕事をすると、ご縁はすごくつながると思いますし、それによって生まれる社会資本って、やっぱり大きいです。

最近の僕は、それだけで仕事をしている……というか、それがすごく大事だと思ってます。

会社の中で「人のために仕事をする」には?

これをね、会社の中で、企業の中で、こういった取り組みをするにはどうすればいいのか? 社員のみなさんといっしょにやっていくのか?

その場合は……そうね。外で、何かしらの活動に加わるのは、どうしても個人的な活動になると思うんですよ。企業としては、ちょっと関わりづらいですよね。

企業の中で、こうした取り組みをするんだったら、社内で「何かをやりたい!」と思っている人に対して、「こういうの、やりたい人いますよ」「だれか、いっしょにやりたい人は手をあげてみませんか?」「いっしょにやりたい人いませんか」みたいに、人事の人が、興味がある人を集めるために、みんなに知らせてあげるっていうだけでも、いい役割を持つと思いますよ。

そういう場を設定するのは、すごくいいと思う。

新たなことをやろうとする人って、それが社内だとしても、疎外感を感じたり、周囲から理解されないから悔しい思いをしたり、寂しい思いをしたりするものなんですよね。

だけど、社内の中で「それ、大事だよね」と。「それ、分かります」と言ってくれる人が1人でも、2人でもいるだけで、少なからず、その人たちとのつながりっていうのは、すごくできるから。

もし社内で、人材のキャリア安全性・主体性を高めていくんであれば、そういった「場の設定」っていうのはできるんじゃないかなと思いますね。これ、結構大事なことだと思いますけどね。

何かやいたい人=自律的な人

こういった、何か、「新たなことをやりたい」とか、「関わりたい」と思っている人たちは、比較的自律心がある人なんです。人に言われてやるのではなくて、自律心が比較的ある人だから、そういう人たち同士が、まず集う。これって大事。

また、社内に「こういう人いるんだ」って。自分の部署にはいないけど、社内に「こういう人がいるんだ」っていう人たちが集うだけでも、孤独になりがちな、自律性がある人たちが集うだけでも、すごく意味があることだし、大事だと思う。そこから、新たな何かが生まれたりもします。これ、企業にとっても価値があることだと僕は思いますね。

というわけで。今日は「社会資本を増やす」ということで、「人のために仕事をする」というお話をしてみました。今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?