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#89 「人を変える」のは難しい。けど、必要な人には届けたい

竹内義晴です。この番組は、組織づくりやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、複業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」についてゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった、あるいは参考になったらフォロー、コメントなどいただけると嬉しいです。

「地域人事部アライアンスネットワーク」で講演

いまですね、地域の企業の人材不足といったさまざまな課題に対して、フルタイムの雇用というのも1つの方法論ではあるけれども、「複業人材という受入れの方法もありますよ」というお話をしています。

この話についてですね、実は昨日、ボクが関わらせていただいている「地域人事部アライアンスネットワーク」という互助団体があるんですよね。

そこでですね、昨日「労働供給制約社会とどう向き合う? 地方企業に必要な仕組みづくりの現在地」というお話をさせていただいたんですよね。

「労働供給制約社会」というのは、一言で言ってしまえば「労働を供給すること自体に、制約が今後出てきますよ」ということですね。

その影響を一番受け始めるのが、多分、地方の企業であると思っていて。

そこで、講演では「いま、必要な仕組みって何だろうね?」という話をしつつ、ボクがいま、実際に取り組んでいることについて話をしました。

問題だと思っていない人や企業に、問題だと伝えるのは難しい

その中でね、登壇した後に、参加された方といろいろこう話をしたんですよね。雑談的なぶっちゃけトークみたいなことを話したんですけど、なんか、ちょっとこう、なんて言うんですかね。まあ……「仕方がない部分って、ある」っていうか。

さまざまな課題って、自分たちがリアルに自分ごと化して、「これ、本当に何とかしないとやばいな」って思わない以上、ボクが、あるいは、ボクらが「これから大変になっていくかもしれませんよ」という話をしたところで、行動に移す人ってそんなに多くないんじゃないかな? って思うんですよね。

そういった現実を鑑みた時に、昨日の雑談で「象徴的だな」って思ったことがあったんですよ。

その象徴的だなって思ったことは、「こういった取り組みを広めるために、認知を広げたり、何か取り組むべきことって何なんでしょうね?」という話が出たんです。

「認知を広げるために何をすべきか」みたいな話も、もちろん大事だとは思います。一方で、ボクが改めて思ったのは、そもそも論になっちゃうんですけど、「人は、困らないと動かない」という現実です。

でも、「困らないと動かない」ってことを、待たずして動く人も実際にいるんですよね。

ハローワークにあった「困りごとをなんとかしなくちゃ」の仕事

その「実際にいるんですよね」っていうのはですね。今日、ある知人から、ボクの住んでいる新潟県の上越エリアっていうところで、ハローワークに出ていた求人情報を教えていただいたんです。

その、求人というのが、いわゆる、いまどきの言葉で言えばDXであるとか。あるいは、経営企画とか、広報業務を「在宅勤務でOK」みたいな企業の求人がね、出てるのを見たんですよ。

それを見たら「すごいな」と思って。

地方の企業で、流行り言葉として「DXだ!」みたいにいう人たちはたくさんいるし、「新しいことやらないとね」みたいなことを言う人は、たくさんいるとは思うんです。

でも、実際に求人として、DXの人材や新たなことを始めるための経営企画の人材を、在宅勤務OKみたいな形で募集する企業が、身近な地域にあるんだなって思ったとき、「これ、すごいことだな」って思ったんですよ。

危機感を感じていない人や企業もある

で、そういった企業がある一方で、このような課題感になかなか気づけない、気づかない企業もあるでしょうし、それほど危機感を感じない企業もあると思うんです。

採用はできないことに対して、「うちが悪いんじゃなくて、地方だからしょうがないんだよ」みたいに思う企業、あるいは、経営者の方もいらっしゃるかもしれない。

だけど、一方ではその課題認識を持って何か取り組もうとしてる企業があるっていうことをかんがみた時に、課題認識を持つ企業、あるいは経営者は新たな取り組みをしていくし、そうではない企業は新たな取り組みをしない。

その、取り組みをしようとしない企業に対して、どんなに「これからはこうなりますよ」と伝えたところで……という言い方はすごく乱暴だとは、分かっているのですが、伝わらない人に、一生懸命伝えても伝わらない。

そういうものだな、と思ったんです。

でも、必要な人や企業には伝えたい

いま、こうして毎日お話ししているのは、「人材採用をし始めてるんだけど、全然人が来ないんですよね」といった企業の方々に、状況を伝えたい。「いま、現状こうなってますよ」と。「だから、新たな取り組みが必要ですよ」ということに、気づいていただけたらいいな……という願いを込めてやっています。

一方で、無理やり人を動かすとか、気づかせることはできないし、人の問題について、どんなに「今後、こうなっていきますよ」と伝えたところで、伝わらない人や企業には伝わらない。

最後の最後に、本当に困ってこう「もうダメだ」ぐらいにならないと、人は動かないじゃないかな、そういうもんだよなとも思います。

なので、もともと必要だと思ってない方とか、企業に対して、説得して何かをしようとは思わない。

けれども、それでも何か、すでに課題感を感じているけれど、どうすればいいのかわからない。その問題を解決する1つの手段として複業とか、複業じゃなくても全然いいんですけど、地域外の人材との関わりを作るとか、地域の中で採用するのが難しいのであれば、地域外から採用を目指してみるとか、そういった取り組みがあってもいいんじゃないかなって思ったんですよね。

一言でまとめると、課題認識を持っていない方々に対しては、何かを提供することはできないだけど、何か、課題を持ってる方や企業には、何か提供できたらいいなって思ったんです。

いま、毎日お話しているこれも、何かしら困ったり、課題感を感じている企業に、何かが届くといいな、との接点ができればいいなと思っています。その願いをこめて、今日もお話しました。

というわけで、今日はこれで終わりにしていこうと思います。バイバイ

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