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#302 なぜ、個人のキャリアを企業として取り組む必要があるのか

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。


久しぶりにゆっくりできる週末

2024年も2月に入りまして、初めての週末ですよね。

実は2023年12月から1月ぐらいまで、ありがたいことに講演などのお話を多くいただいていて、結構忙しかったんですよね。コンテンツを作り直していたこともあって。

実は最近、各企業からご依頼いただく講演のテーマとして、いままでは「世代間ギャップについて話してほしい」という依頼が多かったんですよね。僕の本『Z世代・さとり世代の上司になったら読む本』の影響もあると思うんですけど。

ですが、ここに来てですね。エイジダイバーシティ……つまり、世代による多様性について話してほしいというリクエストがすごく増えてきているんですよね。

なので。コンテンツ作り直したり、講演自体も続いていたので、「週末にコンテンツ作って……」ということが続いていて、あまり休みもとれなかったんです。

ですが、2月に入って、それも落ち着いてきたこともあって、今日は1日ボケボケしよう……と思いながら、結果的には、たまっていた原稿を書いたというか、結局、仕事をしてしまった……みたいな感じです(笑)

今日の話は「なぜ、個人のキャリアを企業として取り組む必要があるのか」

さて、今日の話ですが「何にしようかな~」と思ったんです。

いままで、キャリア安全性・主体性についてずっとお話してきました。それに関連するのですが……

「キャリア」というと、個人に関わる話だと思います。とくに、キャリア安全性・主体性、これから、働き方が変わっていく変革期の中で「今後、キャリアをどうする?」って話ではあるのですが、個人に委ねるだけではなく、企業として考える必要あるんじゃない? っていう話をしたいと思っています。

キャリアについて学んだり、考えたりする時間を確保するのは難しい

話は少し変わりますが、僕、2人の子どもがいるんですけど、上の子が大学2年生で、下の子が高校1年生で、子育てという意味では、忙しさはあまりないんですよね。また、奥さんには、仕事に専念させてもらっているという環境です。

たとえば、こうやって週末も、ポッドキャストとテキストで話をして発信できたり、いわゆる、平日9時~17時の稼働時間のような、夕方以降のプライベートの時間でも、比較的自由に使えるので、自分の時間を使って学んだり、発信したりできているわけですけれども、こういうことができる人って、そんなに多くないよな……って思うんですよね。

僕の場合、ありがたいことに、こういった環境に身を置かせてもらっているんですけど、子どもた小さかったりしたら、親御さんにとってこんな時間って持てないと思うんです。

キャリアは個人が考えること?

ですが、以前とは違って働き方が変わってきて、いままでだったら、自身のキャリアみたいなことは、どちらかといえば本人が考えることだったと思うんですが、今後は、もちろん個人で考えることも大事なんでしょうけど、企業として、社会……まで話を大きく広げなくていいと思いますが、社会は「変えるもの」ではなく「変わるもの」なので、実際の行動レベルで言ったら、企業が「何をすべきか」というところまでだと思うんですよね。

そう、働き方が以前と変わってきているので、キャリアについて個人に任せるだけではなく、企業が、社員のキャリア教育として、キャリア安全性や主体性について、もうちょっと考えていく必要があるんじゃないかな? と思っています。

というのも、キャリアについては、時間やさまざまな制約によって、人によって考えられる人と考えられない人がいるからです。

また、キャリアに関しては、興味がある人いるし、ない人もいるかもしれないので、自身のキャリアに関係がない人には、必ずしもそんなに言わなくてもいいのかもしれませんが、少なくとも、今後は働き方が変わっていくので、あんまり興味がない人にも、今後のキャリアに関して、情報提供ぐらいはしておいた方がいいんじゃないかなというふうには思うんですよね。

働き方が変わるにつれて、キャリアに不安を抱える人は増える

働き方が変わっていく中で、今後「将来このままで大丈夫なのだろうか?」と思う人って、増えていくと思うんですよね。

そうすると、企業の中で何が起こるかというと、会社の中で「この会社で働いていれば、きっと成長できる」と思えなければ、離職していく可能性が高いということです。

しかも、人口減少社会で、これから人がどんどん減っていく社会の中では、人が辞めていくのは、問題だと思うんです。なので、企業としては、人事戦略……まで、大げさに捉えなくていいかもしれませんが、社員のみなさんの離職を防ぐという意味でも、キャリア安全性については、企業として、ある程度捉えていく必要があるんだろうな……というふうに思っています。

また、一人ひとりが、自身のキャリアに対して主体性を持っている、社員が自律しているというのは、企業にとっては間違いなくいいわけで。そういう観点でも、企業として取り組むことが重要なんじゃないかなと思っています。

キャリア安全性の欠如は離職につながる

ちょっと話ずれちゃうんですけど、リクルートワークス研究所さんの記事『職場の「キャリア安全性」を考える――現代の職場におけるもうひとつの安全性』という記事があります。

これは、古屋星斗さんが書かれた記事ですが、キャリア安全性について次のように書かれています。

「もうひとつの安全性」ということで、1つは心理的安全性について書かれているのですが、心理的安全性の他に……

キャリア安全性の低さによる“不安”も離職を誘発する十分すぎるほどの効果があると考えられる

現代の職場におけるもうひとつの安全性 | リクルートワークス研究所

とあります。つまり、いま働いている会社で「将来、大丈夫だろうか?」という不安感があると、離職していてしまうよ……ということですよね。

もちろん、キャリア安全性は離職防止だけが目的ではありませんが、社員一人ひとりが安心して働ける環境を用意するという観点は、企業の役割だと思います。

個人のキャリアについて、個人に委ねるだけではなく、企業としても何らかの関わりが必要になるんじゃないかな……と思います。

という話をして、今日は終わりにしたいと思います。週末なので楽しくお過ごしください。じゃあね、バイバ~イ!

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